UC闘病記~今までを振り返る

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UCが発症したと思われる時点から2ヶ月,UCが確定診断された7月6日から早1ヶ月です.8月3日の通院で,血液検査の結果から,相当の改善が見られました.血液検査の結果は以下の通りです.

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前回値に比べて異常値が大幅に減っています.肝機能,腎機能は正常値になっています.また,炎症の程度を推し測るCRPは0.81から0.12に激減し,正常範囲内になりました.膵機能のアミラーゼは正常値に,リパーゼも251から100に減少しました.貧血は悪化しておらず,緩やかに回復傾向とのこと.ざっくり簡単に言えば,改善しています.数値上はほぼ正常です.

治療開始からわずか1ヶ月,しかもペンタサのみでここまで改善したことについては主治医も驚いていました.ペンタサ4g/日の処方は2ヶ月が上限なので,今後は寛解維持量である2g/日まで減量を試みます.かといって,いきなり色々な薬を減らして,再燃した場合,問題の切り分けができなくなるので,投薬計画が示されました.

  1. 今週(8/3)から1セット(=2週間)はペンタサ錠を3g/日に減らす.
  2. 次週(8/10)からペンタサ注腸を2回/週に減らす.
  3. 次々週(8/17)から1セットでペンタサ錠を2g/日に減らす.

これらが全て成功し,9月に予定されている大腸内視鏡検査で異常がなければ,寛解期と見なすのではないかと思います.なお,減量中に再燃または悪化が見られた場合,自己判断で薬の量を調整して良い旨の指示が出ました.基本的に,夏休みで病院も休みなので,適当にと言うこと.急激な悪化は予想されないので,薬の量でコントロールして下さいということです.そのため,減量計画ではありますが,途中で全量に戻すこともあり得るため,処方薬は処方限界量でてます.基本的に,減量が上手くいけば,余るはずです.余ることを期待して.

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また,食事についても制限等はなくなったため,今後は「食べても平気かどうかを試してみよう」フェーズになります.これについては,別エントリで.

さて,治療開始から実に1ヶ月でここまで回復したことについては,主治医も大変驚いていました.主治医は確定診断の段階における状況から夏休み中(つまり2セット目終了後)の入院を視野に入れていたようです.入院の主たる目的は静養とステロイドコントロールだと思われます.しかしながら,ペンタサがここまでの薬効を示したことは嬉しい限りです.今日から本気出す!というエントリを立てましたが,実感としてはペンタサ2g/日のままでもいけたのではないと思っています.本当に通院する前日から便頻度が減り,調子が大幅に改善傾向を示していました.しかし一方で,血液検査の結果は異常値だらけで,ペンタサを治療量まで増量することは当然の選択だったと言えます.

基本的に,ペンタサだけで寛解方向に向かったとは思っていません.多分にオレの戦略が良かったものと思われます(自慢).確定診断後は薬効が確実に得られるように,様々な努力をしました.便頻度,体重,体温の観察は当然のこととして,自主的な食事制限を導入しました.食事について,主治医からの指示は大きく以下の通りでした.

  • 香辛料・刺激物は控える
  • 脂質は極力控える(具体的な数値指針はなし)
  • 食物繊維の摂取は控える→野菜ジュースを飲めばよい
  • 水分摂取は積極的に

これらをベースに,生野菜の摂取を極力禁止,脂質は30g/日に制限,外食は1日1回以下に制限(脂質をコントロールできなくなるため),ポカリ2l/日,野菜ジュース500mlとしました.食事は基本的に白米または粥に味噌汁.これにおかずを何かしら付ける.基本的な栄養はポカリと野菜ジュースとサプリメントに頼り,元気を出すために週末は食べたい物を食べる.

わかりやすく平たく言えば,治療開始から薬効が実感されるまで,あんまり食べてないってことです.基本的にポカリ(またはアクエリ)と野菜ジュースとサプリメントに栄養は任せて,腸を安静に保つことを心がけました.人間たるもの,2,3日食べなくたって生きていけるってことです.薬を飲まないといけないので食べないというわけにはいかないんですが(薬を大腸まで届けなくてはいけないので)・・・.

それから,ビフィズス菌を強化する目的で,ヨーグルトとミルミルは積極的に摂取しました.特に,ミルミルはUC患者に愛用されており,寛解維持に定評があるようです.本当の効果は分かりませんが,プラセボを含めて,さすがは乳酸菌の専門家であるヤクルトが作っているだけのことはあると思います.

これらの結果として,ペンタサが本気を出して,UCを寛解方向に導いたのではないかと思っています.副次的な効果として,脂質制限をしていたので,体重は65.2kgまで減少しました.UC発症直前の体重は記録がないのですが,5月の連休に測った際は72kgありました.実に1割近く体重が減っています.主治医曰く,「病的な体重減少ではなく,脂質制限による自然な減量ではないか」とのこと.食事制限も外れるので,様子を見て欲しいとのことでした.最近の計測では,65kg前半で下げ止まりの様相です.無理に元の体重に戻す必要は無いし,適正体重から考えればこのぐらいで良いはずなので,うまくコントロールしていきたいと思います.

まとめ:
病気の治療(特に内科的療法)をやるなら,トコトン全力で.だって,ステロイドや免疫抑制剤とか,イヤじゃん.このままUCは寛解状態に追い込んで,そのまま無かったことにしてやりたい.UCは難治性であって,治らない病気ではないことを実証してやろう!それこそブログネタだ.

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