IPAの講評が理解困難

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Clip to Evernote IPAの講評が理解困難

受かったから忘れていたけど,SC試験の講評がでている.秋試験以降の受験予定者は目を通しておくことを期待します.しかしながら,この講評が微妙です.

特に電子署名について,”推測した秘密鍵でメール本文を暗号化する”など,正確には理解していないと思われる解答が散見された.

平成21年度 春期 情報セキュリティスペシャリスト試験 採点講評 午後II試験(リンク先はPDF)

それはIPAがそのように説明しているからではないのか.

(2) 秘密鍵をキーとしてダイジェストを公開鍵暗号化方式で暗号化します。 → 署名データの作成

- 電子メールのセキュリティ - 3. 公開鍵暗号方式を使ってできること

2.2.3 秘密鍵による暗号化

2.2.2 においては、公開鍵で暗号化し秘密鍵で復号する方法を解説しました。これとは逆に、秘密鍵で暗号化して公開鍵で復号することもできます(図2-7)。公開鍵は誰でも取得できるため、秘密鍵で暗号を行っても 守秘性の確保にはなりませんが、秘密鍵が特定の個人のみ所有していることから、電子文書の認証と完全性の保証を実現することができます。これがデジタル署名(Digital Signature) と呼ばれる技術です。

PKI関連技術に関するコンテンツ

強調部分は私が強調しました.これはid:smoking186さんが分かりやすい解説をして下さっている.このように説明しているにもかかわらず,試験の講評では「正確には理解していない」と言われても困るどころの話ではない.そろそろこの誤解を生む解説は修正されるべきだと思うのですが,いかがでしょうか.

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