まだ1章までしか読んでないけど,オススメしないことに決定.この本に書かれていることは,著者の奥野さんにとって,最高かも知れないが,オレにとってはそれ程ではなかった.だって,そう書いてあった.
「自分の開発した方式は(その人にとって)必ず最高」
情報は1冊のノートにまとめなさい p.11 ll.12-13
だからこのエントリーでは,オレが学んだ情報整理法を述べる.自己満足で書き上げる.その前に,どの辺がオレにとってダメだったかを述べる.
・ノートの使い方
ノートの使い方が良くない.100円でどんどん使えばいいかのように言っているが,その割にみみっちい使い方をしていて,情報整理の面から宜しくない.オレなら,書き出しは必ず右ページからにする.メモは取ったけど,後々都合が悪くなって,削除したくなることがあるかも知れない.その時に,左ページから書き始めていると,その裏のページに影響が出る.だから,絶対に右ページから書き始める.そうすれば,影響範囲は最小限に抑えられる.
・ノートだけでは完結しない方式
タイトルが「情報は1冊のノートにまとめなさい」とある割に,検索に必要な情報はパソコンで管理するらしい.
これに対し,100円ノート式は,(中略)過去に書いたメモを探す「検索性」にも優れています.
情報は1冊のノートにまとめなさい p.21 ll.9-11
と述べられているが,この「検索性」はノートだけでは完結せず,パソコンを使って,ノートに書いたことの「索引」を作ることで得られるようです.そして,そのテキストファイルに対して,検索をかけることで,情報を探すらしいです.この辺から,矛盾というか,無理があるというか・・・.
ノートは,パソコンのようにデータが消える心配がない.これは意外と大きなメリットです(索引データはバックアップ必須).
情報は1冊のノートにまとめなさい p.48 ll.9-11
じゃぁ,ノートは消えないのか?そんなことはない.当然に紛失という事態が想定されうる.ディジタルデータの消失は想定するのに,ノートの紛失を想定しないのは解せない.
くどいようですが,データは必ず消えます.最悪のケースは実現します.決して冗談ではなく,十重二十重のバックアップを取っておいてください.
情報は1冊のノートにまとめなさい p.214 ll.3-4
と述べており,如何に索引が100円ノート式において重要であるかがわかるだろう.バックアップを推奨するのなら,全部デジタル管理でも構わないと思うのだが・・・.ちなみに,この本で紹介しているようなバックアップ方法を利用すると,どのバージョンが最新で,どれが更新されていないかがわからなくなって,終いには収拾が付かなくなる.だから,svnだよ.今なら,gitか.
・で.お前はどうしてるのか.
オレが使っているのは,UNIFEEL.B5スリムはノートが効率よく使える.学生でキャンパスノートを使っていたとき,両端に余白を作ったり,折り目を付けたりして,メモを取るスペースを作っていただろう.あれは,授業ノートとしての性質上,黒板に書かれたものと,メモしたことを分離するためにしていただろう.でも,メモに使うためのノートなんだから,メモしか書かない.だから,余白を作る必要なんて無い.ということは,A4やB5の横幅だと,多少広すぎて,使いづらい.そうなると,B5スリムは横幅がちょうどいい.しかも,ダブルリングだから,ページごと抹消するときでも簡単.これがキャンパスノートみたいに背が糊付けされているやつだと,ノート自体が崩壊する可能性がある.危険.
書くべきことは,6桁の日付.これは一緒.基本中の基本.時系列順に書くことも同じ.基本中の基本.ノートの中身はカオス.秩序なんて求めちゃいけない.メモなんだから,メモらしく,自由に書く.書きまくる.だって,メモなんだからね.
で.索引を作るくらいなら,情報の整理をしてしまうべきだ.出先で色々と書いたノートは,あくまでメモ帳なんだから,それを保管用にはしない.保管するなら,整理し直す.これ,テスト前のまとめノートと同じ考え方.再整理すれば,不要な情報が出てくるので,それらはそぎ落として捨てていくべき.情報はなんでもかんでも残しておけばいいというものじゃない.不要な情報をパージできなくなって,ただ単にストアするだけになったら,思考停止と全く同じ.ダメ,絶対ダメ.
まぁ,100円ノート式が目指すところが,ネタ帳としてのメモ帳であるなら,その考えには賛同するところですが,それで情報管理するといっているので,賛同しかねる.管理するなら,時間を掛けてまとめるというコストを支払うべき.ノーコストで蓄えられる情報は,危機感がなさ過ぎて,きっと意味を成さなくなる.
・結論
自分流メソッドを持っていない人は,オレメソッドを試して,ダメそうだったら,この本を読むといいんじゃないでしょうか.
・蛇足
6章は索引を作る話が書いてあり,パソコン関連の話題が多く出てきますが,誤りが多数見受けられます.それから,なんでだかわからないけど,この本は妙に読みにくくて,読んでると疲れる.なんでだろう・・・.