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CSS2010 3E2-1を聴講して

| CSS2010 3E2-1を聴講して

CSS2010の3E2-1「ネットワークセキュリティ業界における産業と学術のギャップに関する一考察」を聴講して思ったことをTwitterにつぶやいて,3E2-1後日談としてTogetterしました.しかしながら,誤字が多かったり論理が飛躍していたりで不満足なので,ここに改めて書き直します.

「学術理論における現実適用に向けた考慮の不足」において,学術側は「真っ新な世界」,産業側は「既存技術との親和性」を前提条件としている旨が説明された.学術研究においては,ある問題を解決するためのモデルを構築する際に,どうすべきかどうあるべきかを理論的に最適なものを設計する.これが「真っ新な世界」である.また,目指すものは「最高のセキュリティ」であり,現状では達成困難なものがあるならまだしも,「妥協」は許されない.対して,産業側では現状で動いているシステムに対して,新しい機能を付け加えようと考える時,そのシステムの継続可能性,運用可能性,信頼性,コストとの兼ね合いなどを考えて,総合的な親和性を重視する.そのため,既存システムとの親和性を全く考慮しない学術側の提案システムは,完全なリプレースとなるために,製品として開発・導入することが難しいという問題があり,これが産学のギャップの1つと見られている.

これは何も製品レベルでの開発に限った話ではなく,DIYプログラミングでも発生する.例えば,卒研などでプログラムを組む際に,既存モジュールや過去の資産を再利用してプログラミングするのと,真っ新から新規に書き起こすのではコストが全く違う.コストだけにとどまらず,信頼性も全く違う.既存モジュールであれば,十分にテストされており,それなりの信頼性がある.そのため,そこに手を加えない限り,その部分はデバッグの対象外にしても良いかもしれない.そのようにすれば,開発の手間を大幅に削減することができる.これは逆に考えれば,新規コードを追加した場合は十分なテストが必要であり,それが信頼性に繋がる.「ちょっと書き加えるだけだから簡単でしょ?」などという人は概ねプログラミングに理解が少ないと思われる.確かに,一見動いているかのように見えるプログラムは準備できるだろうが,それを実戦投入した際には,想定外のトラブルを引き起こすことがある.

学術的な研究であっても,情報システムとして実際に使われることを想定する場合,如何に既存システムに手を加えることなく,今までできなかったことをできるようにするのかというテクニックは1つの重要な視点である.システムの評価項目にRASISというものがある.RASISはReliability,Availability,Serviceability,Integrity,Securityのそれぞれの頭文字を取った語である.このような用語があることからわかるように,これらは研究においても実用においても評価されることが多い.つまり,実運用可能なシステムを考える場合,「Securityだけ」ではダメで,もちろん「Reliabilityだけ」でもダメで,RASISそれぞれが運用可能なレベルで維持されていることが肝要となる.そのため,RASISを考慮したシステムでなければ,実用性は無いと言える.ちなみに,個人的には最初のSはServiceabilityではなく,Sustainabilityの方がいいのではないかと思ったりしてもいる.

RASISならびに既存技術との親和性なども考慮した場合,如何に既存技術に手を加えることなく,新しい機能を付け加えるために拡張するかという話になる.ややもすれば,単なる既存技術の組み合わせになるかもしれない.それはもちろん新規性はないだろう.しかしながら,従来ではできなかったことができるようになり,その有用性が高く評価されるのであれば,十分に価値があるものであると思う.

だが,学術界の実際においては,例えば論文の査読などにおいては,「本論文で提案されている方式は~~有用性はあるものと思われるが,既存技術の組み合わせに過ぎず,新規性が認められない.よって不採録と判定する.」などと判定されることがある.もちろん学術論文においては,新規性も有用性も信頼性も重要であるが,査読基準に照らし合わせればその全てが常に必要であるとは述べられていない.これについては情報処理学会の査読基準を引用したい.

例えば、新規性と有用性の内どちらかが高く読者にとって有益と判断される場合、あるいは現時点では有用性の判定が困難で、評価を読者あるいは将来に任せた方が良いと考えられる場合には、採録とする方針でお考え下さい。

新査読基準採用のお知らせ

このように述べられており,「新規性がないからダメ」という乱暴な判定は認められていないと思われる.しかし実際には新規性は必須要件であるかのような査読結果が返されることがままあるのは如何ともし難いところである.

新規性が必須であるという立場を取り,既存技術の組み合わせによって生み出される有用性を認めないという状況を想定しよう.例えば,「あるアルゴリズムをある問題に当てはめたところ従来困難とされていたことが解決された」というような論文に対して「単なる既存技術の組み合わせ(適用)に過ぎず新規性が認められない」と言いのけられるだろうか.これは難しいと思う.この手の問題の場合,問題が解決されたことに焦点が当てられ,解決手法の新規性は強く意識されないように思われる.しかし,情報システムやセキュリティに関しては,新規性が最重要項目かのように強調され,有用性が軽視されているかのような感覚を覚えてしまうのは何故なのだろうか.

学会としても実践的な取り組みや実用可能なシステムを軽視しているわけではもちろんない.それは情報処理学会がデジタルプラクティスを創刊したことからも明らかであろう.少しずつでもこの重要性が浸透していけば,学術側と産業側のギャップも少しは埋まるのではないかと思う.

関連:
JNSA 学術界とのギャップ解消検討BoF - 4403 is written
JNSA 第2回学術界とのギャップ解消検討BoF - 4403 is written
Togetter - 「3E2-1後日談」

10月19日から21日まで岡山のママカリフォーラムで開催されたCSS2010に参加してきた.

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今回も興味深い発表が多くあって,大変勉強になりました.しかしながら,自分の発表時間帯の裏番組に面白そうなのがあるってのは,マジ勘弁です.ショートプレゼン祭に参加したかった・・・.

昨年に引き続き,色々と作りました.

タイムラインの表示はCSS×2.0の会場右手で使われました.聴講予定表もスクリーンで晒されました.

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もちろん,CSS×2.0では発表をしました.残念なことに,オチに失敗して,8票で6位タイでした.悔しい・・・.

今回は様々なオリジナルグッズを頂きました.まずは2.0投票者特典のはっくん&ななみちゃんシール!

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2.0発表者特典の富士通製天然水と吉備団子.

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IT Keys\爽快セキュリティ!/缶バッジ(試作非売品).

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化学煮繭法の\養蚕セキュリティ!/!

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最終日はこれらを名札入れに入れている人が大量発生してカオスな様相に・・・.最終日のテンションの異常さはとても楽しいです.

これらの様子はTogetterにまとめられています.

今回も色々な方とお話ができて楽しかったです.次は翌年1月のSCIS2011ですね.楽しみにしてます.

10月19日夕刻から岡山のママカリフォーラムで行われたCSS2010キャンドルスターセッション(CSS×2.0)で発表しました.聞き逃してしまった方々のために,発表資料を公開したいと思います.発表資料はアニメーション付きだったので,その部分を一部変更し,発表時には非表示だったスライドも含めてある完全版です.

Can we factor RSA?

この発表は1月に高松で行われたSCIS2010ナイトセッションの後日談となっています.合わせてお楽しみ下さい

関連:
SCIS2010ナイトセッション - 4403 is written

201010200045追記:
動画をyoutubeにアップしました.

8票獲得しました.3等星に入れませんでした.いろいろ言い訳して良いですか?エルシャダイネタが全く通じてませんでした.何ででしょうか?ふぁくたんの知名度がSCISに比べて圧倒的に低い気がします.イントロでNTTらの768bit素因数分解の話を出したんだから,伏線回収として最後のオチがああなるというのは見越して欲しかったです.オチが全く決まらなかったのが悔しいです.これならUCを発表した方が良かったかもしれない・・・.悔しくて明日の発表で言い訳しそう・・・.

10月19日から21日まで岡山のママカリフォーラムで開催されるCSS2010の初日夜にはキャンドルスターセッション(CSS×2.0)が行われます.今年も発表予定です.会場に来られない方も大勢いらっしゃることかと思いますので,発表資料を公開したいと思います.そもそも発表時間がシビアらしく,バンバン飛ばしていくので,会場に来る人は予習して笑うポイントを見つけておくように!

UCオラクルの構成と UC安全性証明

なお,この発表資料は発表予定のものであり,発表直前まで修正が繰り返される可能性が高い(takesakoメソッド)です.

既にTwitter上では「 な の は 完 売 」などの情報戦が繰り広げられておりますが,10月19日から21日まで岡山のママカリフォーラムで開催されるコンピュータセキュリティシンポジウム2010,通称CSS2010プログラムが公開されています.ハッシュタグは#css2010です!(公式なアナウンスはないですけど・・・)

今のところの聴講予定セッションは以下の通り.

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今回は発表中にセッションを行き来しなくても大丈夫な予感です.それにしても,いつ観光に行けばいいんだろう・・・.

2010年10月19日から3日間,情報処理学会コンピュータセキュリティ研究会主催による「コンピュータセキュリティシンポジウム2010 (CSS2010)」が岡山コンベンションセンター(ママカリフォーラム)にて開催されます.

CSS2010 webページ

今年もコンピュータセキュリティシンポジウム2010,略してCSS2010が開催されるそうです.今年は岡山駅前のママカリフォーラムでの開催のようです.会期は10月19日から21日までの3日間で,例によって例のごとく,MWS2010と合同開催のようです.例年好評のCSS×2.0も開催されるようです.楽しみですね.

ロゴがコロ助に見えたのは内緒で.

3月8日から12日まで,東京大学本郷キャンパスで行われた情報処理学会創立50周年記念全国大会に参加してきた.

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今まで過去最高の参加者数を記録してた第70回大会を大幅に超える6202名の参加者を記録した今大会は,情報処理学会創立50周年を記念するに相応しい大会となった.このエントリでは参加したイベント等の話を書きます.

まず,IPSJ72本体初日の9日に行われた,大会挨拶・表彰式・認証式から.今回IPSJ72に足を運んだ主な理由として,この認証式を見に行くことにありました.もちろん,私が認証されるわけでも,表彰されるわけでもないので,私ではない誰かのためにです.今回,予想に反して,お目当ての方以外にも多数のCSEC関係者が受賞をされていましたので,ご紹介いたします.

まず,山下記念研究賞をKDDI研究所の竹森さんが受賞されました.学会活動貢献賞を日立の寺田さん,静岡大学の西垣先生が受賞されました.また,東京工科大学の宇田先生に感謝状が贈呈されました.

そしてお目当てはフェロー認証です.CSEC主査である東海大学の菊池先生がフェローを認証されました.

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「ブログに書くんでしょ~」とか言われながら撮影した襟章です.ブログに書いてます!おめでとうございます!どんどん偉くなってしまって,遠い存在になってしまいます><.

以上の通り,多数のCSEC関係者が受賞しました.みなさま,おめでとうございます!

翌日,午前は第15イベント会場のGoogle日本語入力を支える情報処理技術を聴講してきました.定員96名の部屋に対して,事前聴講希望者は580名を超えていたので,席を確保するべく9時半頃に行ったところ,人が全然いませんでした.ということで,余裕で席がゲットできたので,tsudaりやすい席を確保して,S8とドッチーカを使ってtsudaりました.使ったTwitterクライアントはTwjournalを用いました.ログはまとめていませんが,この辺りをご参照下さい

ためになったのは,実装に対する考え方.IMEはシステムに近い部分で使われていて,落ちると困るものである.そのため,クリティカルな状況にならないように作る必要がある.というのが一般的な考え方です.Google日本語入力の考え方はその逆で,クリティカルな状況になっても大丈夫なように設計したという話でした.それはセキュリティについても同じで,脆弱性を潰すのではなく,脆弱性を突かれても影響がシステムに及ばないようにSandboxの中に閉じ込めているらしい.なるほど.これを示すデモを発表中に行っていました.内容としては4秒ごとにかな漢字変換プロセスを殺すという非常識きわまりないものw.4秒ごとにプロセスが死んでも,問題なくかな漢字変換が継続できることを示すデモだったのですが,そんな状況に陥ったことがある人はいるはずもなく,どういう挙動が正しいのかを理解できなかったようで,会場との温度差がすごかったです.ボクはわかってましたよ!tsudaりが忙しくてリアクションできませんでしたが・・・.

さて,午後のイベントまでだいぶ時間が空いているので,食事をしたり学内をうろうろしたり.10日は東大の合格発表日らしく,掲示板前はものすごい人だかりでした・・・.そんな中,@iku_bloomさんがフリペを配っているらしい情報をキャッチしたので,探してみました.

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華麗にゲット!女子にしかフリペを配っていないのに,声をかける怪しい男.通報されなくて良かったです♪

さて,本日のメインイベント,第5イベント会場での情報システム論文執筆ワークショップです.中の人として,事務的な仕事と受付番をしました.

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配付資料100部(1800枚のA4用紙)を持って,会場入りです.めちゃめちゃ重いです・・・.

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この時間帯は裏番組に初音ミクがいたり,情報処理の「夢」があったりと,超強力ラインナップだったにもかかわらず,持参した配付資料100部はなくなりました!満員御礼です!多数のご参加を頂き,誠にありがとうございます!

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夜はひょうんなことから懇親会に出席することに・・・.各賞を受賞された方々もいらっしゃっていました.なお,@ipsj72の中の人にもお会いしました.なるほどねぇという方でした.

まとめ:
来年のIPSJ73は東工大大岡山キャンパスです.近いから,来年も参加できるかな?

CSS2009初日の夜はライトニングトークセッションが開催されます.懇親会と異なり,CSS/MWSへの参加登録者であれば,どなたでも無料でご参加いただけます.

CSS2009第1日目の夜はCSS×2.0にお付き合い下さい:exploit&ac:So-net blog

おお!これはすごい!(棒読み)10月26日から28日まで,富山国際会議場でCSS2009が開催されますが,初日の夜には懇親会とは違うLTセッションが行われるようです.

最後に,CSS2009に学生さんを引率される指導教官の皆様へのお願い.本セッションでの発表・質疑応答だけが参加の目的だ,なんておっしゃらず,2.0の場を情報交換および交流促進の場としてご活用いただくことを検討願います.

CSS2009第1日目の夜はCSS×2.0にお付き合い下さい:exploit&ac:So-net blog

おお!これはすごい!(感情を込めて)ボクにとっては夜こそがメインの交流場となっているので,よくわかります.本セッション中は皆様の発表を聞くので手一杯で,その裏番組で議論しているなんて,なんかもったいない気分です.すべてのセッションが終わった夜にゆっくりとが落ち着きます.

IPSJ研究報告のオンライン化については,再三書いているので,もう良いかなっていうところですが,最後の確認事項が確認されました.何かって,IPSJは冊子体を廃止しましたが,IEICEと共催(連催?)の時に,IEICEは冊子体が作成されるので,どうなんだろうね?っていう問題です.これは現在開催中のCSEC46で明らかになりました.

ISECは縦フォーマット,CSECは横フォーマットでPDF入稿したので,紙にしたときどうなるのか気になる
方が多いようなのでとりあえず速報.ひねりなく事前にPDF公開されていたものをそのまま印刷しただけの
ものでした.こんな感じ.

[CSEC-46] 駅ちかランチと予稿集:exploit&ac:So-net blog

acさんからの報告によると,ただ単純に両方を印刷して,綴じただけみたいです.うーん.見にくそう・・・.acさん,秋田からのご報告,ありがとうございました.

学生会員の皆様には会誌6月号にマイクロソフト社の学生支援プログラムのパンフレットを同封いたします。
(これから学生会員に入会される方には入会承認通知に同封予定)
最新の製品を無償で提供するサービスですので、ぜひご活用ください。

パンフレットに自分専用の認証コードがついておりますので、お見逃しのないようご注意ください。

学生支援プログラム(Microsoft DreamSpark)

おや?情報処理学会の学生会員だと,国際学生証がなくても良いのかな?専用の問い合わせ先があるくらいだから,きっとそうなのだろうなぁ・・・.

200906181548追記:
研究室の学生に会誌が届いたので,中身を見せてもらった.

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このような手順のようだ.この裏面(いや,表面)には認証コード(Microsoftでよく見かける5文字が5セットのやつ)が書かれていて,すぐに使えるようになっているみたいです.国際学生証が必要ないので,手軽に利用できます.

DreamSparkを提供して,1研究会登録費無料なんて,IPSJは学生に対して優しいですっ!入会はこちらから

全く気づいていませんでしたが,言われてみれば確かにそうだったので.4月からIPSJの研究報告がオンライン化されています.6月になりましたので,各研究会とも1度くらいは開催された頃かと思います.上手くいっていますでしょうか.今日は当日資料について書いてみたいと思います.

研究会員の方は1週間前から当日用サイトで当日資料をダウンロードできるようになっています.非会員の方は研究会当日に受付で資料閲覧のためのURLなどがもらえて,そこからダウンロードできます.研究会によっては,USBメモリで配布しているかもしれません.まぁ,とにかく,研究会参加者は当日までになんらかの方法で資料を手に入れることができます.

しかし,この資料は電子図書館の資料とは別のものです.命名規則が異なっていることは以前に指摘していますが,それどころではない違いがありました.この当日資料は,PDFのセキュリティが全くかけられていません.

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コピペし放題です.これに対して,電子図書館からダウンロードした同じ論文はどうでしょうか.

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こっちは従来通りのセキュリティがかけられています.このように,当日資料と電子図書館の資料は全く別のファイルです.

さて,何故このようになっているかと.要約しますと,「当日資料を見ながら書き込みたい」「1発表会分をまとめて1ファイルにしたい」などの要望に応えるためだそうです.PDFに書き込むという発想は思いつかなかった.Acrobatだとそういうことができるのかな?使い方がよく分かっていない(Distillerと黒塗りしか使ってない・・・)ので・・・.

まとめ:
保存をしておくなら,当日資料が良いかなっと.

CSEC45

| CSEC45

5月28~29日にIIJ本社で開催されたCSEC45/SE164/EMB13/SPT4の合同研究会に参加してきた.会議あり,授業ありで全日程参加できませんでした.近すぎるとこういう弊害が・・・.いっそ,もっと遠ければ,参加するかしないかでハッキリするのに・・・.というわけで,初日はセッションA-2とパネル,2日目はセッションE-1を聴講しました.特に,パネルとE-1は色々と参考になりました.

IIJは日本のインターネットを支える企業ですが,IIJモバイルというものを提供しています.なので,IIJモバイルを提供するIIJの本社で,UQ WiMAXが繋がるかどうか試してきた.

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余裕で繋がりました.さすがは日本のインターネットを支える企業.他社インフラにも優しい!ビル内なのに繋がるとは,なかなかです.

さて,初日は懇親会がありまして,色々な方と名刺交換をしたり,お話しができて,大変に有意義な時間でした.続けて,2次会にも参加しました.雨が降りしきる中,10名以上の参加者があって,とっても楽しかったです.ちなみに,2日目の夜も懇親会というか反省会というか,なにかそのような呑み会に参加していました.学会に行くと,色々な方と呑めるので,楽しい一時でした.

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IPSJのオンライン化云々の話ですが,昨晩メッセをしていて,「あーたしかにねぇ」と思った内容があったので,備忘録.

オンライン化されて,論文誌と研究報告はA4横向き2段組のフォーマットに変更されており,PC上で閲覧しやすくなりました.ところで,これって,紙媒体の別刷はどうなるんでしょうか?

Q3.論文の購読者が、紙媒体で購読したい、または1論文単位で購読したい場合は、どのようにしたら良いですか?

⇒A3.紙媒体が必要な場合、1論文単位で購読したい場合は、別途、本会電子図書館(BookPark)のオンデマンドサービスによりご購入いただくことが可能ですので、ご利用ください。

論文誌の全面オンライン化

ということで,紙媒体の別刷はオンデマンドサービスから購入することができます.420円くらいです.購入できるのはいいんですが,どういう印刷物が手に入るのでしょうか?やっぱり,横向きなんですよね?どの向きに閉じられるんでしょうか?横でしょうか?縦でしょうか?ちょっと気になります.A4横向きだと,PC上では見やすくても,印刷してしまうと必ずしも見やすくはなさそうです.うーん.

これはこれでいいんですが,問題になるのは,他学会との共催(連催?)の場合です.IPSJはこのフォーマットで統一されたのでよいのですが,他学会は異なる(つまりは,A4縦)フォーマットを利用しているでしょう.なんだか,ひっちゃかめっちゃかになりそうな・・・.てかてか,IPSJはオンライン化して冊子体を廃止しましたが,他学会は冊子体を廃止していないので,冊子を配るんだと思いますが,やっぱり縦横混在なんでしょうか?気になります.

関連:
IPSJのオンライン化について - 4403 is written
IPSJ研究報告のオンライン化について - 4403 is written

AI学会の会誌がおもしろい旨を取り上げてきましたが,情報処理学会誌Vol.50 No.5もおもしろかったです.具体的には,可視光通信マッシュアッププログラミングでしょうか.

可視光通信の話ではARとの融合の話が出ていましたが,正にその通りで,早く実現すればいいのにって感じです.ARに限りませんが,可視光通信の可能性としては,以下のようなものがあるんじゃないでしょうか.普通に仕事しているように見せかけて,ディスプレイから「もう死にそう」って出てたら,ワロスワロスじゃないですかー.部屋の照明から常に「研究しないならカエレ!」って出てたら,ワロスワロスじゃないですかー.東京電力から送られている電気を使ったら照明から「電気を大切にねっ!」って出てたら,広告費浮くじゃないですかー(PLCとの合わせ技が必要か?).可視光通信のいいところ兼だめなところは,光が届く範囲でしか通信ができないことなので,エリアワンセグよりももっと局所的に客を集められるじゃないですかー.4Mbpsもでるなら,ワンセグよりも画質良さそうじゃないですかー.イベントに来た人にだけ,可視光通信で着うた配信とか,余裕そうじゃないですかー.ツリーのイルミネーションから,クリスマスソングが流れてきたら,ロマンティックじゃないですかー.お化け屋敷のフラッシュ照明から「ぎゃーー!!」っていう叫びが送られてきてたら,興ざめじゃないですかー.パトカーの赤色回転灯から「おしっこもれちゃう!」ってでてたら,きっとみんな総ブロックするじゃないですかー.夢が広がりんぐ.

関連:
人工知能学会誌がアツイ! - 4403 is written
「国際会議に通すための英語論文執筆」特集 - 4403 is written

投稿用原稿と製版用原稿,つまりはdraftオプションを付けるか付けないかで,版面がかなり違うので,Picture環境を使っているとリサイズされて,涙目.図から文字がはみ出まくり.投稿用と製版用で2つ描かなきゃいけないのか!?epsにしてしまおうか・・・orz.

単なる備忘録的なぼやきです.

CSEC45の原稿依頼には,原稿依頼等はここを見ろと示されている.これは2009年3月2日時点のものなので,依頼時期から考えて,まぁそうかなって思う.でも,このフォーマットがおかしくて,LaTeXだと著者所属のフットノートが右下にでるのに,Wordだと左下にでている.こういう書式不統一は嫌いです.だから,LaTeXでいいのに!

しかしながら,メールの案内ではなく,普通に研究報告原稿依頼についてを辿ると,別のページに繋がって,こっちは2009年4月1日が最終更新になっており,論文作成ガイドは第2.0版となっており,著者所属は右下に出るようになっている.

はてさて,オンライン化の混乱はまだまだ続きそうです.いや,LaTeXで書き直せばよいのだが・・・.言ってみるか.

200904072006追記:
更新のタイミングで,古いアドレスを案内してしまったそうです.新しい研究報告原稿依頼についてをご参照の上,統一された書式で投稿しましょう!ここを見ている多くの方はLaTeXで書かれていると思いますが.

FI94/DD70

| FI94/DD70

3月25日に白百合女子大学で開催されたFI94/DD70に参加してきた.今回も共著者として保護者引率してきた.

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白百合女子大学,ここが乙女の園ですね?わかります.残念ながら春休み中で,学生はほとんどいませんでしたが・・・.後に,これが大問題を引き起こすわけですが,それはまだ後の話.

さて,今回のFI94/DD70は来年度からの研究報告オンライン化に伴い,オンライン化試行が行われました.私はFIもDDも非会員なので,当日になるまで資料を手に入れることができませんでした.もちろん,会員の方は電子図書館から入手可能でしたし,非会員でも各研究報告を個別に購入すれば,入手は可能でした.当日の会場では無線LANが準備されておらず,電源も十分ではなかったので,IPSJの目論見による研究報告オンライン化の実現は困難であると言えると思います.なお,電子化資料は受付に置いてあった3本のUSBメモリによって,入手可能でした.

このUSBメモリから入手した電子化資料は,どうも電子図書館のものとは異なるように思えます.中身は同じかもしれませんが,非会員なので,購入しないと検証できないので・・・ちょっと控えたいです.どう違うかというと,命名規則が異なっています.USBメモリからコピーした電子化資料は以下のようなもの.

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おそらく,電子図書館の命名規則に従うと,これはIPSJ-FI09094002.pdf(FI研究会の場合)になると思う.何故に,命名規則が異なっているのかはわかりませんが,違っています.なお,USBメモリの内容物は以下のようなもの.

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で,このindex.htmlを開くと以下のページが見れる.

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アクセシビリティ抜群です.一括ダウンロードもできて,個別のファイルにもアクセス可能になっています.以前,IPSJに対して行った要望は,電子図書館をまさにこのようにして欲しいという要望でした.なので,電子図書館をこのようにして頂けると,利便性が高まって,テラ便利です.なお,当日,会場受付で頂いた「資料閲覧について」という資料によりますと,このUSBメモリに入っていたものと全く同じものが4月1日まで,情報処理学会のWeb上で閲覧可能になっています.もちろん,パスワードが掛かっていますので,非会員の参加者向けということだと思いますが.

なお,もしも電子図書館がこのように進化するとなると,是非とも,聴講参加予定の非会員が事前に資料を入手できるように,オンラインで事前聴講参加登録が行えるようにして頂きたいと思います.研究会の参加費は事実上,資料代のようなので,事前徴収でも問題がないように思えます.

で,内容についても少し触れたいんですが,残念なことに午前中しか聴講できませんでした.午後から卒業式だったもので・・・.なので,前半4件分のみの感想となります.FI研究会の聴講は,今回で2回目となるのですが,議論(コメントも含む)が大変に活発です.特に,今回は学生チャレンジ特集ということで,学生・院生の発表に対して,活発な意見交換がなされると,大変に役立つと思います.問題なのは,発表している学生は3月で卒業してしまうのではないかという懸念.頂いたコメントを上手くフィードバックできるのだろうか・・・.それはウチも同じか.

さて,午前のセッションが終わったので,大学に戻るわけですが,せっかくの女子大ですから,学食に行ってみたくなるわけです.女子大のオシャレなランチを食べてみたいわけです.誰もが考えることです.簡単なことです.学食見学は大学で行われる会議の時は,基本中の基本です.だがしかし,女子大はそんなに甘くなかった.学食が男子禁制だとか,「男に食わせるタンメンはねー!」とか,そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ. もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ.「春休みのため,学食はお休みです」ってオイ!!!教職員に優しくない学食運営ですねorz.

まとめ:
今回はFI/DDの2研究会合同だった割には,発表件数が少ないように感じました.ただ,学生チャレンジ特集なので,非常に面白い発表が聞けて良かったです.プロトタイプ実装やデモのワクワク感は異常.

宣伝した方がいいらしいので,IPSJ-IS-MLから転載.

★第5回 IS論文執筆ワークショップの受講者募集について

毎年恒例となった「情報システム(IS)」論文執筆ワークショップを本年も開催いたします!特集号( 「身近になる情報システム-理論と実践-」)へ論文投稿(5月18日投稿締め切り)を検討されている方や,開発された情報システムを,論文としてまとめて論文投稿したいと考えておられる方は,ぜひ参加をご検討下さい.また,情報システム分野の論文は,他分野を比べると,論文の構成や評価のまとめ方が分かりにくいと感じておられる方も,ぜひ参加して,講師に直接質問を投げかけていただければ幸いです.

日時:平成21年4月4日(土) 13:00~16:50(受付:12:30~)

会場:同志社大学 東京オフィス 大セミナールーム
http://www.doshisha.ac.jp/information/facility/tokyo_o/
http://www.doshisha.ac.jp/access/tokyo_access.html

参加費:無料

定員:50名

申込締切:平成21年4月3日(金)

照会先を書くのはまずそうなので,ご興味のある方はコメント欄かメールでご連絡下さい.詳しくはIS研究会のサイトをご覧下さい.そっちに出てないから,ここに書いているという話もありますが.

関連:
[案内]第4回IS論文執筆ワークショップ - 4403 is written
ヘタレ系DのBlog(終了しました): 教育・情報システム論文執筆ワークショップ in FIT2007
ヘタレ系DのBlog(終了しました): 第3回 IS論文執筆ワークショップ

1ヶ月ほど前に,IPSJのオンライン化について述べた.その際に,CSEC44/DPS138で予行練習が行われる点にも触れたわけだが,そのCSEC44は明日から開催なので,当然ながら,電子図書館からダウンロード(購入)できるようになっている

注意事項:研究会に登録されている方

  • オンライン化により、予稿集(研究報告)原稿は開催の1週間前に BookPark に掲載されます。公知日は 2 月26日(木)となりますのでご注意ください。
  • 事前に電子図書館(BookPark)の ユーザ登録(無料)を実施してください。その際、研究会 マルチメディア通信と分散処理(DPS)または コンピュータセキュリティ(CSEC)をチェックしてください。
  • 電子図書館(BookPark)の登録までに最大3日かかりますのでご留意ください。
  • 当日は資料をプリントアウトして持参していただくか、自身のPCにダウンロードの上PCを持参してください。

注意事項:研究会に登録されていない方

  • 当日受付で当研究発表会の資料閲覧用のアカウン情報(URL, ID, PW)をお渡しいたします。
  • 当日はネットワークにアクセスできるPCを持参してください。

第44回 コンピュータセキュリティ(CSEC)研究発表会

研究会に登録している私は,資料をプリントアウトして持参するか,PCにダウンロードしておく必要があるようだ.残念なことに,明日は熊本には行かず,お留守番のわけだが・・・.ということで,うっかり勢い余って,ダウンロードタイムアタックを敢行した.全56ファイルをどれだけの時間で落とすことができるだろうか.まずは身を以て試さなくてはならない.

15:14:01スタート!

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15:21:25ゴール!

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タイムは7分24秒でした!7.93秒/件です.なかなかに高速です.今回はダウンロードのアシスタントとして,DownThemAllを用いました.しかしながら,ワンクリック設定を用いなかったので,更なる時間短縮が期待されます.また,「戻る」をマウスジェスチャで行っていたため,キーボードショートカットの利用によって,時間短縮が見込めるほか,vimperatorの利用も視野に入れていきたいと思います.

っておい!おかしいでしょ.それはおかしいでしょ.つまり,これが前回挙げた問題の実体験結果です.全ての論文を個別にリンククリックしてダウンロードしています.一括ダウンロードはできません.私のような若者が,バリバリにチューンしたFxとダウンロードアシスタントツールを用いて,さらに特殊なキーボードとトラックボールでインタフェイスを工夫した上で,この結果です.しかも,タイムアタックとして挑戦して,実に7分半もの時間を費やしています.これはなかなかに酷な作業です.

まとめ:
という内容をまとめて,IPSJに要望として出してみました.結果は後ほど.自分で試しもしないで,遠くで吠えているのは嫌いです.

関連:
IPSJのオンライン化について - 4403 is written
情報処理学会論文誌等を執筆時にdvipdfmxでlandscapeしなくて困った人が読むエントリ - 4403 is written

200903052044追記:
前向きな対応を検討して頂けるようです.今しばらく辛抱したいと思います.

200903092339追記:
現地情報によると,当日は一括ダウンロード(共有フォルダ形式?)ができたそうです.そういう運用になるのかなぁ・・・.

200904100925追記:

平成20年度に研究発表会のオンライン化の試行を行っていただいた際に、事前に論文を一括ダウンロードしたいというご意見をいただきました。事務局で検討し、当日用サイト(ベータ版)として以下にサイトを作成しましたのでお知らせいたします。こちらのサイトはRSS配信をしていますので、RSSリーダ等で更新情報を受け取ることもできます。

URL : http://www.ipsj.or.jp/sig-reports/

各研究会のIDとパスワードが必要になるみたいだけど,一括ダウンロードができるようになるようです.わっしょーい!思ったことは言ってみるもんだ.

200904132241追記:
研究会登録者には案内メールが届いていると思います.良かったですね.後は,研究会非登録者がどう解決されるかですね.期待してます.

先日,IPSJのオンライン化について触れた際に,論文誌の新しいスタイルファイルはA4横で見やすいと述べたわけだ.再掲しますが,このような感じです.

090128_ipsj02.png

見やすいですよねぇ.しかしながら,実際に執筆する側になってみると,途端に問題と出くわした.こんにちは,こんにちは.IPSJからフォーマットをダウンロードして,解凍して,ソースを弄ることなく,叩いたコマンドは以下の通り.

>platex sample.tex
>platex sample.tex
>dvipdfmx sample.dvi
>pdfopen --file sample.pdf

でてきた結果はこんな感じ.この様だよ.

090224_ipsj01.png

なんてこったい.紙がlandscapeしてない・・・.くやしい.みんなAcrobatを使うんですね.金持ちですね.dvipdfmxなんてダメですか?ダメじゃないですよね?というわけで,調べてみた.

090224_dvipdfmx01.png

-lオプションですね.わかります.っておい!いちいちコマンド叩けってか!M's TeX Helperでボタンポチポチなのに・・・.というわけで,プリアンブルでどうにかならんかと調べてみた.

tex ソースのプリアンブルで次の1行を書けば、dvipdfmx に -l オプションを指定せずとも用紙を landscape にすることができます。

\AtBeginDvi{\special{landscape}}

dvipdfmx で landscape - ドレッシングのような

あなたが神か!というわけで,LaTeXによる論文作成のガイド(第7版)にはこう書かれているので,是非最初から書いておいて欲しいと切に願うわけです.

このガイドのようにA4 横長のオンライン出版用の製版を行なうオプションは、現在は陽に指定しなければならないが、次回のリリースからはデフォルトとなる予定である。

LaTeXによる論文作成のガイド(第7版) p.1236 脚注2

こうして,世界は平和になったのです.

関連:
security on earth: landscapeなPDFの作成

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