高校情報科を基点にデフレスパイラル

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高校で情報科が必修化.情報の先生が必要になる.需要を見込んで情報系大学が情報の先生を量産.同時に既存の数学教師などが情報の免許を取得に走る.情報の免許を取得した初めての大卒が登場.採用枠なし.あっれー?採用側の高校の立場では,情報しかできない先生なんて潰しがきかないから要らない.数学教師に情報を付与し,利活用.そもそも情報の専門じゃない人だから,実際はてんでダメ.情報で免許を取った大学生が院に進学し数学を取得するも,採用されず(これは個人の問題).

要するに,情報の免許を易々と付与してしまったばかりに,情報の免許を持った既存の教員が増加したことで,新卒情報教員の需要なんてなくなった.そして,易々と得た情報の免許はその教員の能力を適切に表現しておらず,情報を教えられない先生が情報を教えて,その所為で,情報嫌いの高校生が増えて,大学に上がってきても情報嫌いで,てんでだめで,教員免許を取らせても採用枠が無くて,デフレスパイラル.

高校が情報専科の教員を積極採用するか,専門でできる先生を非常勤で雇うべき.できない先生を使い回してできるほど,情報科教育は甘くないんだよってことかな.

と,9月頃のオレが書いたようです.これはお蔵入りしかけていた未公開エントリのサルベージです.折角,9月頃のオレがそう思っていたので,そのまま載せてみる.以下には,今現在の気持ちを書いてみる.

思うには,高校で情報教育をやるんじゃ遅いんだと思う.一般家庭にもパソコンがあって,インターネットバリバリで,そもそも携帯電話でインターネット余裕ですの時代.それなのに,高校に入って「インターネットは危険です!」とか「匿名で書かれた情報の信頼性」とか言われても・・・.えーですよね.カルチャーショックというか,理解のギャップが生じてしまう.着うたの著作権侵害問題もほとんどは中高生らしいじゃないですか.ちゃんとしたモラルを身につけていないからですね.それは言うなれば教育されていないからで,誰の責任か.高校の責任か?家庭の責任か?社会の責任か?

さらに残念なことに,小さい頃からパソコンに触れ,家庭の方針でネットに触れてきた子供達は,高速道路を歩んできたので,そんじょそこらの情報教員では太刀打ちできない状況になっている.往々にして,そういう子供達は2chあたりで育ちそうな気がするので,教員の弱点を見つけると,見下すというか「あいつ全然わかってねーよpgr」という論調を展開しそうで怖い.そういう意味でも,情報科の教員は若くて,流れの速い分野を適切に吸収し教育できるような人材でなくてはならないと思う.

だから,情報の免許を持った新卒教員を積極採用するべきだと思う.もちろん,情報の免許を持っているだけでは潰しがきかないという採用側の主張もよくわかるので,数学や理科あたりを持っていればいいと思うんです.

というところで提案.聞くところによると,新卒1年生教員って,授業の割当コマ数が少なくて,頻繁に研修に出かけなくちゃいけないらしいじゃないですか.だとしたら,それってあんまり意味ないから,新卒1年生は全員非常勤扱いにしちゃって,研修を主として,適切な時期に適切な高校に授業を教えに行くようになんてできないのかな?できないんだろうなぁ・・・.非常勤でいろんな学校で教えるってのも,いいと思うんだけど・・・.オレはそれが楽しかったし.教育って,難しい!

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