情報系研究者は他分野研究者より有利なはずだ(持論)

|
Clip to Evernote 情報系研究者は他分野研究者より有利なはずだ(持論)

理由1 誰でもパソコンを使うじゃないですか
近年においては,パソコンの家庭普及率が85%程度なので,「パソコンなんて触ったことがない!」って人は稀だと思います.しかしながらに,使えるのと手足の如くに扱えるのでは,その差は大きいです.一昔前なら,学会発表はOHPだったりしたわけです(いや,経験はないけど・・・)が,今となってはプロジェクタにプレゼンテーションツール(パワーポイントとかキーノートとか)が一般的でしょう.となれば,情報系に限らず,あらゆる分野の研究者はパソコンを使わざるを得ないと言えよう.しかし,全ての研究者がパソコンを手足の如くに使えるとは限らない.そこにおいて,情報系研究者はパソコンと仲良しの人が多いので,この点が問題になることは他分野よりは少ないように思える.パソコンの使い方というトレーニングをしなくても良いという状況は,そのトレーニングを必要とする研究者よりも有利なはずだ(持論).

理由2 最近は実験・計測系の研究者もパソコンで自動集計らしいですよ
実験と言えば,紙とペンで膨大なデータを記録する根性ありきの地道なものだと偏見を持っています.しかしながら,今時分においては,ディジタルセンサなどと組み合わせて,パソコンで自動記録・集計ができるようです.オシロスコープがパソコンに繋がるなんて,すごい時代だと思った.等速直線運動も自動記録なのだろうか.兎にも角にも,そういう時代なので,パソコンを自在に操れないと,データすらもまともに記録できないかもしれない時代である.この手のトレーニングが必要になるとなれば,研究者として後れを取ることになりかねない(持論).

理由3 今時の論文は手書き投稿ではないですよね
推測で喋りますが,論文投稿に自筆は認められていないのではないだろうか.どこもかしこもディジタル投稿か,電子データのハードコピーを投稿するだろう.研究者は研究成果を論文という形(もしくは特許という形もあるだろう)にして発表する.パソコンを使えないと,その研究成果を形にすることすら難しい.論文を書くのに四苦八苦するなんて,研究者として不本意だと思います(持論).

理由4 論文はLaTeXで書きます
論文はLaTeXで書きます.数学界では標準だと聞いております.「理工系はLaTeXが使えないと研究者として認められない」という話も学部生の頃に風の噂で聞きました.慌てて使えるようにしました.LaTeXは論文を書くのに向くソフトですが,初心者には優しくありません.導入の敷居が高く,トラブル解決の手がかりも優しくありません.論文を書くために,LaTeX技能を取得しなくてはならないというトレーニングコストは,研究者にとって軽いものではないはずです.パソコンマイスターである情報系は最初から気兼ねなく使いこなせるので,有利だと思います(持論).なお,文系でも経済学とか多言語の研究者は,案外LaTeXを当たり前のように使いこなすので,うっかりしてられません.

理由5 情報をどのように探せばいいだろう
専門用語で言えば「ググレ」なのだが,一般的には「ヤフル」らしい.ある情報を見つけ出す適切な方法を選択することができ,かつ行使することができるのは,研究者として重要なスキルだと思う.ましてや,図書検索のOPACは簡単じゃないですから.ちなみに,東大生はググルらしい.2ch,はてな,Google,Wikipedia.各種の情報をどのように取り扱えばいいかを知っている情報系は,最新情報の収集に事欠かず,ある意味では知識が膨大だ(偏見).

結論
「情報系研究者は他分野研究者より有利なはずだ」と言われた時に,「うん」って言えるようにしたい.「情報系はパソコンが使えて当たり前」と思われていることを念頭に置いておきたい.パソコンは道具なのだろうか.パソコンに弄ばれているような気がする昨今です.

プロフィール

e-m@il @ddress