教育社会学('07) 第12回と第13回

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また2回分積んでしまいました.第12回は「高等教育の現代像」です.高等教育の役割が時代とともに変化してきていることを説明している.

高等教育,特に大学が果たす機能としては,「教育」「研究」「社会との連携・社会への貢献」が挙げられる.うん.教育が先頭にくるのは当然のことです.重きが置かれるべきだからです.大学の歴史を辿ると,ボローニャ大学の学生組合,パリ大学の教員組合が大学の始まりとして紹介されている.後者は現在の大学へと直接繋がっている.前者はいわゆる私塾だろうか.

トロウによる高学歴社会の高等教育像によれば,エリート型,マス型,ユニバーサル型に分類することができ,現在の日本はユニバーサル化が進行している.帝大はこの分類ではエリート型に相当するが,戦後のベビーブーム等によって日本はユニバーサル型に向かっており,それを多くの私立大学が支える構造となっているのは明らかである.そういう視点から考えれば,旧帝大と私大ではその担うべき役割が完全に異なっているし,比べることすら無意味ではないかとも思う.ところで,旧国立大学は各都道府県に1つ以上あるんじゃないかと思いますが,道州制が導入された場合,どうなるんでしょうね?

なお,第12回の副講師の先生がなかなかユニークなキャラクターでした.「ありがとうございます」が口癖なのだろうか?主講師の先生が少しやりにくそうに見えたのは,きっと気のせいではない・・・.

第13回は「メディアと教育」です.放送教育とか,CAIとか,e-learningとかの話です.なお,第13回の副講師の先生はやりとりしやすそうでした.説明もわかりやすかったです.ま.説明が教科書順通りだったからですが.

メディアは古くは洞窟壁画までたどれるようです.近代的文明のところでは,15世紀の活版印刷だそうです.1746年に刊行されたコメニウスの世界図絵は初めての絵入り教科書として知られているそうです.

メディアと教育の関わりを考えるとき,テレビの教育番組は欠かせないでしょう.放送文化基金の調べでは,生後3,4ヶ月の赤ちゃんの半数が,テレビを見て笑ったり音楽に合わせるなど「立派な視聴者」であるそうだ.その反面,興味のあるところははっきりと視聴し,興味がなければそっぽを向くという「アンテナ視聴」をする.

最後にはCAIやe-learningなどの多様なメディアが利用されるようになると,メディア・リテラシーの能力が必要になってくると述べている.まさにその通りであって,勉強するための勉強,つまりメタ勉強が必要になってくる.e-learningは本当に教育を破壊的イノベーションに向かわせることが出来るのだろうか.

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