教育社会学('07) 第9回

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第9回は「教育の病理」です.教育現場におけるルール違反などを正常な状態に対する「病気」として扱う.つまりは,暴力,いじめ,不登校,学級崩壊などの「通常」からの逸脱を取り扱う.まず,教育病理という概念は次のように定義されている.

「広義の教育領域において生じる問題状況および広義の教育の結果として生じる社会的問題状況の総称」

教育社会学 p.123 ll.16-18

広義の定義でいけば,頭でっかちや勉強に没頭して嫁が見あたらないとか,明らかに教育病理であると言えますね.これは根が深い問題だ.

閑話休題.テキストでは,暴力行為,いじめ,不登校,学級崩壊に焦点を当てて解説している.まず,暴力行為.基本的に暴力行為が多いのは中学校である.2005年度では実に全体の76%に達するらしい.高校になると減少する.これは規範を内面化できた生徒が増えることと,懲戒を意識していることが大きいらしい.

続いて,いじめ.いじめは傾向が顕著で,中学校が圧倒的に多く,特に中1が突出している.これは「中1ショック」によるものと考えられます.同じように「社会人1年目ショック」も存在すると思うのですが,いかがでしょうか?

不登校は減少傾向にあるようです.しかしながら,やはり中学校での不登校は小学校に比べて数倍に増えています.中1ショックですね.なお,不登校に関しては高校はデータに入らないそうです.これは高校が義務教育ではないことと,指導による改善が見られない場合,中途退学になるからだそうです.なるなる.

最後に学級崩壊.文科省は「学級崩壊」という言葉が一人歩きすることを恐れ,その言葉を使わず,調査も行っていないらしい.学級崩壊の調査を行っているのは独法の国立教育政策研究所だそうです.なお,学級崩壊とは「学級がうまく機能しない状態」と定義されるようです.この定義に従うなら,研究室崩壊する日も近そうです.すでにしているかも?

そして,まだ1週分積んでいる件.つんどくー!

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