今学期受講している3科目のうちの1つです.既に山積み状態になっているので,速やかに消化して参りたいと思います.
まず最初に特筆すべきはそのテキストの斬新さ.挿絵があっちこっちにあって,普通の読み物として使えそう.というか,初っ端に河合隼雄先生が「我が国のスクールカウンセリングの父」と紹介されていて,既にクライマックス状態.
第1回は「スクールカウンセラーの専門性」となっています.この放送教材がぶっ飛んでて,「テキストに書いてあるだろ?」的な超展開で,ものすごい勢いで進んでいく.しかも,心理カウンセリングの基本は知ってる前提で進むので,心理カウンセリング序説('09)を並行受講しているオレ涙目.初回から置いてけぼりを食らう.
さて,要点をまとめていきます.スクールカウンセラーが対応する問題は以下の3つに分類される.
- 心理的苦悩あるいは「正常な」人生の問題
- 問題行動
- 精神障害
心理的苦悩は葛藤や挫折,人間関係の葛藤,心の傷,重い身体病や身体障害による苦悩などがあげられる.問題行動は不登校,ひきこもりなどの非社会的行動,いじめや犯罪などの反社会的行動,さらには自傷行為や自殺企図などが含まれる.精神障害は,発達障害,不安障害,摂食障害,睡眠障害,うつ病,統合失調症,パーソナリティ障害などが含まれる.
カウンセラーの基本的な特性として,ロジャースがあげた3条件「共感的理解」「無条件の肯定的関心」「純粋性」が求められている.
カウンセリングは以下のように展開される.
- カウンセラーはクライアントが内界を表現しやすい場を提供する
- カウンセラーはクライアントの心理的苦痛や満たされない基本的欲求を推測していく
- クライアントがカウンセラーに自分の苦しみが「分かってもらえている」と感じると,多くのクライアントは苦悩が少し軽減するように感じる
- やがてクライアントは苦痛や欲求不満が避けられなかったという現実に直面するとともに,他社の思いやりに気づき,自分が生きていてよいのだと実感する
- すると,実行すべき望ましい行動のイメージが心に浮かび,クライアントがその行動を実行に移していくと,たとえ苦痛が続くとしても,心理的問題は克服されていく
カウンセラーは一般の人と比較すると,次のような特徴がある.
- 問題行動の理由を本人に問い詰めない
- 悪者を探すより,良いことを探す
- 安易に共感を示さない
- 簡単に感情や記憶,関心や行動パターンが変えられるかのように言わない
- アドバイスはクライアント理解に基づいて行う
- クライアントが「約束」したことやクライアントに出した「宿題」が実行されなかったときは,その課題が難しすぎたと捉え,その時点で新たに実行可能性の高い課題を模索する
まとめ:
初回から置いてけぼり.心理カウンセリング序説('09)を早めに始めた方が良さそう.というか,今期の受講科目は早すぎた気がする・・・.