第10回は「保護者支援」です.成長期の子どもたちは,保護者の影響を受けており,学校での気がかりな行動の背景には,保護者の抱える問題が作用していることは少なくない.
スクールカウンセリングの場で,カウンセラーから保護者の課題に踏み込んで行くと,保護者を,「スクールカウンセラーと協力して子どもの援助に当たる人」から,「自信が援助を受ける人」へと変えてしまうことになる.
スクールカウンセリング('10) p.121
カウンセラが家庭訪問をする場合の注意点も述べられていた.時間は5分くらい,長くても10分.子どもが出てこなくても,構わない.保護者が子どもをひっぱしだそうとしたら,子どもに聞こえるようにキッパリと断る.話をするときは玄関の中に入ってからする.そうすると子どもは会話を聞き耳を立てて聞くことが出来る.その際に問題に直接切り込むのではなく,たわいもない世間話に終始することも重要.などなど.
PTA主催の研修会でスクールカウンセラーが講師を務める目的の一つは,スクールカウンセラーの自己紹介である.
スクールカウンセリング('10) p.126
印刷物での自己紹介と生身の自己紹介では,相談への敷居はぐんと低くなる.講話を聞きに来る保護者の中には,相談したいことがあって,カウンセラーの下見にやってくる人も少なくない.