滞留時間の最小化がGoogleの目標

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日本のインターネット企業 変革の旗手たち:滞留時間の最小化がGoogleの目標 - ITmedia エンタープライズ

やはりGoogleはそういう方面に進むわけですね.非常に効率的です.

本題と関係のない話から切り込んでいくとして,この引用から話を始めたい.

コンピュータサイエンスに携わる人材というのは、講義したり、論文を執筆したりするより、実際に作る方に興味を持つ人たちが多いのです。

CS分野の人間は3分類されるように読める.「講義する人」「論文を書く人」「作る人」の3つだ.しかしながら,前2つは兼業なのだ.何故,作る専門の人は認められて,研究専門で論文を書く人が評価されるのに,教育に特化しようとする人は評価されないのだろうか.おかしいじゃないか.教育だって研究だって,片手間でできることじゃないわけで,全力投球しなくちゃいけないのに,研究専門は認められて教育専門が認められないのは何故だ.それは大学という研究教育機関が教育を軽視しているからだ.そして社会がそれを許容しているからだ.絶対にそうだ.異論は認めない!むぎゃ!

一番いいのは、大学に入ったら、自分が選んだ学問の分野で、指導教官に必読書を尋ね、それを熟読することです。さまざまなことに応用可能な原理をつかむための数冊というのは各分野に必ず存在する。それを読んで欲しい。ライトノベルを読んでいる暇はありません(笑)。

最後の一文が明らかに余計だと思うのだが・・・.スイーツ(笑).分野の必読書を読むことには同意しますが,ラノベを軽視するのはどうかと思います.この考え方でいけば,文学書も歴史小説も読む必要なしということになってしまう.果たしてそうなのだろうか.視野の狭い人間が生まれるだけだと思うが,如何だろうか.Googleっていうのはこういう無機質な機械人間を量産するところだったのだろうか.オレの買いかぶりだったか.

日本ではヤフーが非常にいい仕事をしています。ヤフーは、いうなればデパートです。ユーザーには可能な限り自分たちのサイトにとどまってほしい、つまり、 滞留時間を最大化するためのサービスの提供がなされています。一方でGoogleは、ユーザーにとって本当に必要な情報の在りかを瞬時に指し示すことで、 滞留時間を最小化することを目標としています。よくGoogleはYahoo!と競合しているように言われますが、実際にはまったくビジネスモデルが異な るわけです。

GoogleとYahoo!が競合しているって,それはメールと検索エンジンだけではないのか?どう考えても,YahooとGoogleじゃ思想が違うではないか.Yahooはポータルを目指しているだろうし,Googleはここに書かれているように情報の在りかを提供するのだろう.目指すところが違うのだから,今は競合しているかのように見えても,結局の所は競合などしていないのだろう.メールと検索エンジン以外は.

Googleが目指すのは「探している情報がどこにあるかを瞬時に提供すること」だと理解した.ただ,こうなると「ググレる人」と「ググレない人」の知識格差が大きくなるのではないかと思う.ググレる人はGoogleの膨大な外部記憶装置を自分の記憶装置と同等として扱えるだろうし,そうでない人はその有益な外部記憶装置を使いこなせない.一昔前で言うところ(今でもそうだと思うのだが)の「図書館の使い方を知っている人は博識」と同じような位置付けになってしまうのではないだろうか.それについては,

人類の知の遺産というのは圧倒的に書物として集積されています。その意味では世界の情報は依然として整理されていないことになります。それらをオーガナイズして迅速かつ的確に検索できるようにするにはまだまだ道半ばでもあります。

と述べているので,リプレースメントになるかもしれないけど・・・

Googleにとって,これはこれでいいのだろう.でも,利用者にとって,そんなGoogleは歓迎される存在だろうか.即ち,この究極は「わからないことはGoogleに訊け」ということになる.書籍がいらなくなり,図書館はなくなるだろうか.多くの人間はどんな情報でも見つけることができるようになるため,自ら情報を発信することはなくなるのではないか.そして,いつでも尋ねれば答えが返ってくるGoogleが実現すれば,ブックマークすら必要なくなるだろう.もっと言えば,記憶しておくことも記録しておくことも要らなくなるかもしれない.それ,人工知能搭載のGoogleさえいれば,人間なんて要らないんじゃないでしょうか.情報の世界にダイブするのに,人間って邪魔なインタフェイスなんですね.

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