2007年度卒論第1版を校閲して

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今年も卒論の校閲をやってます.今年はM2がいないので,修論の校閲は回ってきませんでした.校閲をするに当たって,気になったことを挙げたいと思います.細かいことではなく,すごく大事なことなので,恐らく,誰が読んでも役に立つはずです.

第1版とは完成版第1稿の意味
当研究室の卒論進行は,第1版→第2版→最終版となっています.皆さんは,この進行過程のどこで完成していなければいけないと思いますか?当然,第1版ですよね.卒論は書いたら完成ではないので,そのために第1版,第2版というステップを踏んでいる.決して,最終版に向けた中間報告ではありません.それだったら,校閲なんて,全く必要がありません.なんのために校閲をするのかを理解した方がいい.第1版で大幅にダメ出しをされて,大幅に書き換えられた第2版を元に,細かい表現や抜けなどを確認しつつ,修正を施して,完成版に至るわけだ.だからこそ,第1版は完成された論文でなくてはならない.なのに,校閲した3つの卒論は全て未完成だった.校閲の意味ナッシング.未完成の論文に校閲を何回かけたって,決して完成には至らない.校閲はそういうものじゃない.

〆切は厳守するもの
後2ヶ月で新社会人になるとは思えない.〆切日に卒論第1版がでてきたのは,3班中たったの1班のみである.実に7割の卒論は出てこなかった(数字のマジック).〆切が何のためにあるのかを全く分かっていないみたい.しかも,〆切を守ろうという気概は全くない.なんで就職活動はキッチリやるのに,卒論を含めた普段の仕事はキッチリできないんでしょうか.新卒を採用する企業の皆さん,激しく騙されてますよ.オレみたいに,常にダメっ子アピールをしておけば,たまに並の仕事をしただけで,大絶賛だというのに.人への印象づけが下手ですね.

論文は文章で論じた文書
IS系では陥りがちだが,典型的なダメな例である.論文が提案システムのカタログ(仕様書・説明書)になっている.それは論文ではない.提案方式を述べるべき章が,機能図や構成図,画面表示例などの図に終始しており,論文ではなく,論図,いやいや写真集と化している.論文は論文なのだから,文章で論じて欲しい.図ばっかりが十数ページも続くなんて構成はおかしいと思わないのだろうか.

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