教育教授は幸せか?

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長いこと「教育教授は必要だ」的な論調で色々と述べてきたが,実際に大学教員となって中で動いてみて考えさせることが多かった.だから,今年度中盤頃から,こういった論調の内容は書かれていないと思う.悩んでいたから.

教育教授というのが,大学生に対して,色々な授業を展開することを主たる業務とし,研究業績については問わない(やってもやらなくてもいい)というものだと仮定しましょう.それって,幸せなんだろうか.今年度中盤,少なくとも昨年度まではそういうポジションもあるべきだと思っていた.今でもあるべきだとは思うが,それが幸せだろうか?

イメージしよう.授業は研究教授よりも圧倒的に多く,週7つくらいあるとしましょうか.週7回ほど授業をしますが,研究業績を問われないので,研究室は与えられていないとしましょう.それって,非常勤講師のそれとあまり変わらないと思う.だとすれば,研究室もなくて,非常勤講師っぽいけど帰る場所もない.え?誰とお話しすればいいのかな?それって,楽しい?

もしかすると,オレは大学生を育てたいのではなく,研究室のゼミ生を育てたいだけなのかもしれない.オレって,ちっちゃい存在だな.でも,事実,教育教授の実体がそうだったとしたら・・・.

オレは一体何がしたくて,何になりたいんだろう.こうして2年目のジンクスに突入するんでしょう.「大した業績もないくせにジンクスとかいってんじゃねーゾ,ゴルァ!」っていう意見は素直に受け入れます.替わりに相談に乗れやゴルァ.

と10月頃のオレは悩んでいたそうです.これも未公開お蔵入りエントリのサルベージです.

今の心境をまとめると,依然として教育教授というポジションはあって然るべきだと思う.それは大学が教育機関であり研究機関であるという二面性を有しているところから考えて,妥当だと思う.妥当だとは思うが,上に書いたように「授業だけに注力して下さい」っていうのは違うんじゃないかと思ってきた.大学における教育の本質というか,重点というのはどこなのだろうか?オレは幅広い視野と知識,そして社会人たるに相応しい基礎が重点だと思っている.

大学って何のためにあるんだろう.大学の役目って何だろう.大学の教育って,何だろう.教育って難しい・・・.

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