なにやら,サイバー大学が大変なことになっている模様.やっぱり,対面がいいですよね.サイバー大学は違うでしょうが,非対面の究極がディプロマミルになるんじゃないでしょうか.
文科相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」では一昨年秋、大学の設置を認可するにあたって、「学生本人が、ネット上の講義を受講していることをどう把握するのか」などという問題点を指摘。〈1〉入学時や受講時、単位の認定や卒業判定の際には、何らかの方法で学生が本人かどうか確認する〈2〉少なくとも入学時は学生本人と対面する――など11項目の「留意事項」を伝え、大学側は、学生に与えたICカードがなければ、ネット上で講義を閲覧できないシステムを取るなどと回答していた。
サイバー大学、本人確認せず単位…文科省が改善指導へ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
今回の問題はICカードがどうのこうのとは関係がないのではないだろうか.問題になっているのは11項目の留意事項に沿った運用が成されていないことだと思う.特に,ここに挙げられている1と2が満たされさえしていれば,本人確認は必ず1回は行われているはずであり,それが成されていないのが今回の問題であろう.
そもそも非対面で相手を確実に確認するのは,大変に難しいと思う.授業がどのように行われているのかが分からないため,想像で書くが,カメラを付けても無駄だと思う.過去にテレビ会議システムを利用した授業を受けたことがあるが,他校舎の学生が動かなくて,静止画かと疑ってしまうほどだった.集中して講義を聴くと,意外と身動きしないようだ.カメラを設置したとしても,監視カメラのような使い方では,静止画か身動きしない人物を撮影した動画かは,判断できないのではないだろうか.
サイバー大学では引き続き、全国各地で開催している大学説明会での対面による本人確認や、ウェブカメラとインターネットを利用した本人確認、携帯電話のカメラ機能を利用した本人確認を行い、2008年1月末までにすべての在学生の本人確認を終了する予定です。
サイバー大学、在学生の本人確認について | サイバー大学
本人確認の方法がよく分からない.入学時に確認できなかったのに,入学した人物とこれから対面する人物が同一であることをどのようにして確認するのだろうか.taspoと同じ方法で騙せそうな気がする.文科相から要らぬ指導を受けないためにも,本人確認を徹底するべきでしょう.
ところで,以下は本当でしょうか.
なお、サイバー大学では、本人確認ができていない学生への単位認定は行っていません。
サイバー大学、在学生の本人確認について | サイバー大学
同ページ下に表があり,春学期入学生の126人(春学期入学の実に24%)が本人確認未済となっている.履修計画によれば,2学期制を導入しており,各学期中が前期後期と別れており,教養科目は年4回の履修機会があるようだ.だがしかし,同ページ下の表によれば,単位認定済みの学生数は0となっている.授業単位は半期毎になっているのに,単位認定は通期(年1回)なのだろうか.それとも,単位取得と単位認定は別プロセスなのだろうか.
よく分からないけど,学生も教員も大変そうです.
200801261327追記:
サイバー大に改善指導、本人確認など15項目…文科省 : ニュース : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
asahi.com:文科省、サイバー大に警告 学生本人確認めぐり - 社会
朝日は警告だといっているが,他は改善指導となっている.どっちなのかわからないが,指導が入ったことは間違いなさそう.ネット上での非対面な状況下での確かな本人確認って,どうやってやるんだろう.