指導教員から真っ赤になった論文原稿が帰ってきたとしたら、基本的にあなたは良い先生のもとで学んでいるという証拠。まずは、先生にお礼を言うこと。
ですよねー.真っ赤になるということは,真っ赤にできるほどに読んでいるからこそだ.それにどれだけの労力と時間を費やすかを学生諸君は考えたことがあるだろうか.書いている本人はたった1編の卒論や修論を書いているに過ぎないが,指導教員はその卒論や修論を学生の数だけ読まなくてはならないのだ.もちろん,これらが時間差で襲ってくるならまだしも,往々にして,〆切直前にまとめて降ってくるのだ.数十ページもある卒論を何編と読まなくてはならない.しかも,真っ赤になるほどに.そして,その結果はどうなるか.
「うげー真っ赤だよ.最初から言っといてくれよ」「こんなんなら先生が書けばいいんじゃね?」「やっと書き終わったのに,うぜー」
ガッカリだよ!赤入れは愛ある指導だよ.どうでもいいと思っているなら,校閲もしないし,添削もしない.なんで分かってもらえないのだろうか.
前回の話を繰り返すことになるが,書式の統一は論文執筆にかける意気込みを感じるパラメータになる.そのため,1回目の校閲では主に書式や体裁の指摘に終始することが多い.もちろん,内容的に大幅に直す必要性があるものは早めに指摘するが,あーでもないこーでもないと全部を全部,真っ赤にしてやればいいというものでもなく,「気付かせる」誘導が必要だと思う.で.そうやって来たつもり.徐々に赤が減っていくと嬉しいだろうに.といいつつも,2回目でも1回目と同じくらいに真っ赤になることもあるわけですが.
ちなみに,1度指摘した箇所を「どうせ気が付かないだろ」的な考えで直さなかったとしても,残念なことに,気が付かないなんてことはないです.だって,真っ赤にするほど精読をするのだから,見逃すなんて有り得ないよ.そういう無駄な狡賢さ(賢くないけど)は指導教員との健全な関係をぶち壊すだけで,なんらメリット(学生諸君は修正工数が減るというメリットだと認識しているかも知れないが)が存在しませんので,やめてください.
論文の原稿は必ずバージョン管理すること(手動か自動かを別として)。いつの段階の原稿を指導教員に見せたのかを後から確認できるようにしておくべき。
バージョン管理は重要です.個人的にはSubversionなTortoiseSVNをオススメします.手動でもいいとは思いますが,ツールを使った方が,確実で簡単だと思います.苦労するのは初期設定の1回だけにしたいですね.それからgmail等でpdfをボスに送ると送信済に添付ファイルも保存されるので,簡易バージョン管理には使えると思います.勘違いしないように言っておくと,ディジタルデータで提出するのは,保存を考える上で必要なだけで,赤入れを目的としている時は必ず印刷したものもつけること!これ絶対!校閲してもらう立場なのに,「お前が刷れ」と言わんばかりにディジタルデータだけを送ってくるとか,マジ失礼だから.
あと、12月~2月にかけての卒論・修論を指導している先生には優しくしてあげてほしい。非常にいっぱいいっぱいなので。
見て聞いて学んだボス操縦術を駆使する時だ.ボスのタイプによると思うが,おやつを準備してのコーヒーブレイクミーティングは効果的だと思うぜ.コーヒーブレイクミーティングは効果的だぜ?重要だと思うから2回言ってみた.
まとめ:
真っ赤な論文原稿は指導教員の愛.指摘されたところはちゃんと直す.納得いかないところは無視しないで,相談する.
最後に忘れないで欲しいことを書いておく.論文は書き終わったら完成じゃない.書き終わって初めて評価可能となるので,そこから校閲・添削が始まるのだ.だから,〆切はそういう目算で設定されているのです.「まだ大丈夫」っていう感覚は,100%間違ってます.
関連:
WindowsでSubversionを使う:TortoiseSVNでバージョン管理 - SourceForge.JP Magazine
書式は遵守し,統一しよう - 4403 is written
ヘタレ系DのBlog(終了しました): 卒研抄録の校閲をした
ヘタレ系DのBlog(終了しました): 卒論第1版を校閲して
>「うげー真っ赤だよ.こんなんなら先生が書けばいいんじゃね?」
良く思うwww
>1度指摘した箇所を「どうせ気が付かないだろ」的な考えで直さなかったとしても,残念なことに,気が付かないなんてことはないです.
逆もまたしかり...「指摘されたから直さなきゃ」と直してみると,
次の赤入れで元の内容に戻って添削される事もorz
>納得いかないところは無視しないで,相談する.
添削してくれた内容が読めないときはどうしたらいいでしょうか?w
さすがに何度も添削を受けてると読めるようになり,
しまいには,後輩に読み方教えたりできるレベルになりますがwww
> 逆もまたしかり...「指摘されたから直さなきゃ」と直してみると,次の赤入れで元の内容に戻って添削される事もorz
元の文章ではこうしなくちゃいけないと思って赤を入れるんですが,全体を修正するとおかしくなって,その部分は元に戻すってことは,良くあることです.完璧なんて,難しい.だから,何回も校閲しちゃうの><
>添削してくれた内容が読めないときはどうしたらいいでしょうか?w
読めない字で走り書きしちゃうほど,ボスは忙しいのだなと思って下さい.そして,解読する努力をして下さい.知識と経験を総動員すれば,なんとなく読めるはずです.きっと.
>しまいには,後輩に読み方教えたりできるレベルになりますがwww
それは重要で,飴と鞭で,ボスが鞭なら,先輩は飴であって欲しい.先輩が鞭の立場なら,ボスは飴であった方がいい.飴と鞭の関係って,とても良いと思う.でも,嫌われるのは嫌です><.