今という時間を無駄にしないように

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俺今ふと思ったんだよね、人生って一回きりだなって。

まずさ、俺にもそれからお前等にとっても、いまこの瞬間とか明日の朝とか

おとついの昼間とかも全部が全部、もう2度と取り返せない一瞬なんだよね。これがすごいよね。

なんかさあ、人生って一度きりなのに俺もお前等も何してんだろな?

この増田は長いから読み切ってないけど,きっと主張は同じだと思う.だから,引用してみた.

最近,授業をしていて思うのだが,学生が話を聞いていない.オレが舐められているとかならいいんだが,別にそうではないから困る.数年前から「最近の学生は説明していても話を聞かない」と言われてきたが,最近はそれを痛感している.そして,その原因はこれではないのかというのをちょっと感じ始めてきた.話を聞かないのは,無気力や興味がないからではなく,時間は永遠だと思っているからではないだろうか.実験の授業では,開始直後は理論やら実験手順やら,そういう説明をまずはするものだが,その段階の話を聞いていない.では,その間何をやっているかと見てみれば,忙しく何かをメモったり,書いたりしている.それは実験の内容ではなく,関係のない内容に見える.実験に関係がないだけで,彼らにとってはとても大事なことなのかもしれない.私にはわからないが.

どうにも時間が有限であり,後戻りができないものであるとは認識していないように思える.よく聞く言葉としては「明日やろう」とか「また今度」とかだろうか.確かにそれらの言葉は一般的によく使われるが,時間的に切迫している事柄に対しても使われる.これは単なる先送りで,時間が有限であることを理解していないのではないかと思ってしまう.例えば,論文執筆も同じで,投稿期限が決まっていれば,それに向けてスケジューリングをするものだが,本当に直前にならないと書き始めなかったりする.さも,締切り間際になれば時間が膨張するかのように.まあ,自分の耳も痛いが.

学生実験の話に戻るが,オレが説明している時に話を聞かずに,実験が始まってから説明した内容を尋ねてくる学生がいる.その学生は時間を無駄にしていることを理解しているのだろうか.オレが説明を2回しなくてはならないという時間的な無駄もさることながら,同じ説明を2度繰返し聞くことで,その同じ時間を使って手に入れることが可能かもしれない新しい知識や経験を得る時間を失っているのだ.

オレは博士3年間で,時間というリソースが有限であり一方向であることを痛感しているので,なるべく無駄な時間を過ごさないように心がけている.しかしながら,元々がヘタレであるので,無駄な時間を過ごすことが多いわけだが,結果としてその時間に価値を見出すことで,無駄を極力減らすように心がけてる.それはそれとして,勉強に関して言えば,「復習」という無駄な作業を極力減らしてきた.「復習」はつまり,1度学んだことを再度学ぶことであり,多くの知識を獲得するという観点からみれば,無駄の固まりである.そのため,ほぼ全ての授業で授業中に習ったことは授業中に理解することを心がけた.そして,学部在籍中の3年次以降は実践できていたと思う.

Apple創設者のSteve Jobsはスタンフォード大学の卒業式で,素晴らしいスピーチをしている.

素晴らしいスピーチです.このエントリを書いている正にその直後に,何らかの理由で私は死ぬかもしれない.そうした時に,私はすべきことをしただろうか.私にとって,そんな問いは意味が無くて,常に全力で生き続けることしかできない.今という時間を大事にして,全力で生き続けるだけ.これは教育に対しても同じで,今という時間を共有している以上,その今を共有し,その時点で出来うる最大限を行わないといけないと思う.それはそれは,試行錯誤で色々な教育方法などを試すわけだが,結果として成功することもあれば,思うような効果を得られない時もある.いずれにしても,その教育を施されてしまった学生に対して失礼がないように,その時点で最も最良と思われる手段を選ばなくてはならないと思っている.教員にとっては,その時に教えた学生に過ぎないかもしれないが,その学生にとっては重要な人生の1点である.教員の不手際で,学生の可能性を摘んでしまったとしたら,申し訳なくて,どうして良いか分からない.だから,そうならないように,最大限の努力と最善の選択をしているつもりである.上手くいっているかどうかは,私が判断することではなく,指導を受けた学生が判断するべきことである.上手くいっていると良いなぁ.

この手の話に関していえば,江頭2:50が名言を残しているらしい.実際に見聞きしたわけではないので,本当かどうか分からないが,コピペだとしても,その言葉の価値が変わるわけではないので,紹介したい.

これをやったら次回出られなくなるんじゃないかなんて考えないようにしている。人間、いつ死ぬか分からないからその時のすべてを出し切りたいんだ。俺はいつ死ぬか分からないし、見てくれてる人だっていつ死ぬか分からない。視聴者が最後に見た江頭が手抜きの江頭だったら申し訳ないだろ?

江頭2:50伝説

死に直面するという視点では,Randy Pauschの最後の授業も見逃せない.

DVD付き書籍を手元に置いておくと安心します.今はiPod touchにも入れてある.いつでも見れる.

まとめ:
時間は誰にでも等しく有限で後戻りのできない絶対的なもの.だから,人生の1分1秒は大事にしないといけない.そして,繰り返すことによって,貴重な機会を失っているかもしれないことを自覚しておくこと.これらを心がけることで,幾分か充実した人生が送れるようになれると思う.

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