発症から5ヶ月のまだまだ初心者がUCを語るよ

|
Clip to Evernote 発症から5ヶ月のまだまだ初心者がUCを語るよ

定期的に書いているような気がするけど,UCについて色々と試しているので,その経験を公開していこうと思う.今後もUC罹患者は増えていくだろうから,参考にすると良いと思う.ただし,UCは難儀で,人それぞれ様々なので,他の人の経験がオレに役立たないことがあるし,その逆も然り.あくまでオレの体験談です.

対象者:発症時29歳,現在30歳,男,嫁募集中,寂しがり屋.発症時は全大腸型初回発作型中等症.現在は寛解維持期.特定疾患医療受給者証持ち.処方薬はペンタサ錠500mg×2を朝晩,ラックビー微粒N1g×2を毎食,ペンタサ注腸1gを週2回が基本.

5ヶ月もUC生活してると,色々な経験をするわけで,だんだんとこの病気との関わり方が分かってきました.今のところ,寛解期においてほぼこれは間違いないだろうというのは以下の通り.

  • 疲れ,特に寝不足を原因にして悪化する傾向にある.
  • 食べ過ぎなければ,食事でどうこうなる傾向はない.
  • 基本的に食べられない物はなさそうだが,油物と香辛料は控えている.
  • アルコール類も2杯程度なら許容できる.ただし,積極的には飲まなくなった.
  • ペンタサ注腸の効果は絶大でありペンタサ錠に比べて即効性がある.面倒くさいのが難点.

発症してから2回出張したのだが,そのいずれにおいても体調を崩している.1回目は1泊2日の短期出張だったので帰宅してから1週間程度不調が続いた.この際はペンタサの増量などの特別な対応はしなかった.2回目は3泊4日の長期出張だったため,出張中に調子が悪化傾向になったので,ペン注を持ってきていなかったこともあって,ペンタサを限界量まで増量して対応した.結果として,ペンタサを当然増やしても効果が出るまでに数日かかるので,ハッキリ言って意味が薄い.急な体調の変化に歯止めを掛けたいならペンタサ注腸を行うべきである.帰宅後にペンタサ注腸を行い,その2日後に追い打ちをかけて悪化することは食い止めることができた.

今回の件から分かったことは,ペンタサを増やすのは長期的治療には効果があるが,短期的効果は期待できない.即効性を望むならペンタサ注腸で対応するべき.というか,オレにとってはペンタサ注腸様々なので,多めにストックしておきたい.今は規定量しか処方されていないので,今度は余らせる処方をしてもらおうと思う.ペンタサ注腸は保険として最適で,オレにとっては特効薬に近い.対して,ペンタサは活動期からの寛解導入に際して素晴らしい効果を発揮したが,寛解維持期においてその活躍は見られない.即効性が無いので,寛解期における悪化が懸念される状態を押さえ込む力はない.まぁ,なんつーか,調子悪くなりたくなきゃよく寝ろって話だわな.単純に睡眠不足が悪化のトリガーを引いている気がする.

食事や飲酒に関しては,寛解期の現在において特に気にすることなく何でもできている.毎日飲むことはないし,家にいればほとんど飲まないし,外で飲むときでも精々2,3杯程度にしている.食事に関しては,カレーは未だに疑惑を払拭できないが,焼肉も餃子もステーキもすき焼きも鍋も何でもござれである.努めて避けている物は香辛料が強いもので,中華や韓国料理を含む刺激的な料理は一切口にしていない.健常なときに食べても腹を下すようなものがUCにとって何も影響を与えないとは到底思えないので,避けている.敢えて試す必要もないし,危険度は高そうなので,牛乳も試していない.乳製品では,チーズもバターもヨーグルトも問題ない.ちなみに,ラクトアイスも問題がない.

それからもう1つ大事な発見があった.実は2回目の出張の直前にサプリメントを組み替えていたのだ.従来はマルチミネラル,ケフィア,香醋だったのだが,ケフィアと香醋が切れたので,対UC向けのサプリに変更したのだ.変更後はマルチミネラル,CoQ10,シソの実油となりました.CoQ10は積極的に導入したわけではなく,たまたま試供品としてあったので組み込んだだけ.対して,シソの実油はα-リノレン酸として積極導入しました.α-リノレン酸は抗炎症作用があるほか,UC患者における摂取不足が指摘されているそうです.そのため,藁にもすがる思いで導入してみました.サプリ変更後に出張があったため,体調が悪化したわけですが,その際にこのような指摘を頂きました.

シソの実油がよくない予感です。昔飲んで腸に影響出た覚えが…。

Twitter / @shokohitsuji: @k4403 シソの実油がよくない予感です。昔飲んで ...

ということで,シソの実油が良くない疑惑が浮上したので,翌日から摂取を中断したところ,みるみる調子が良くなりました.ただ,既にペンタサ注腸の効果が出始めていたので,シソの実油による悪化だったのかどうかは切り分けができませんでした.しかし,出張2日目から調子が悪かった(1日目は移動日)ことを考えると,疲れをトリガーにした悪化とは思えず,シソの実油による体調の変化は納得するものがあります.

それからUCにとってミルミルは議論から外すことができないと思います.基本的にミルミルはUCに効果があると謳われていますが,色々な情報を勘案した結果,最近では懐疑的にみています.前身であるビフィーネMに対して,ミルミルにはDHAとラクトフェリンが入っていません.決してビフィズス菌としてのヤクルト株が無効であるとは思いませんが,ビフィズス菌としての効果を期待するのであれば,ラックビー(またはビオスリーなど)を飲んでいるわけですし,他の手段に頼る必要性が感じられません.有効成分的な話でいけば,ミルミルSは期待できるのではないかと思います.というか,プロバイオティクスとかプレバイオティクスとかの方が効果あるんじゃないかとさえ思っている昨今です.最早ミルミルはプラシーボレベルで使ってます.

以上は寛解期の話ですが,活動期の話もしておきます.ハッキリ言えば,活動期は何をしてもダメな傾向にありました.何を食べても調子が悪いです.なので,活動期に食べてダメだったものが,寛解期でもダメかどうかは再確認した方が良いです.食べれるものが多くなるのはQOLの維持に寄与します.活動期において間違いなくいえることは,医者の指示に従って,迅速に寛解期へ移行する努力を全力で行うべきってことくらいです.オレはまだステロイドを使っていませんが,ステロイド投薬量を考えると,以下に短期間で活動期を脱するかは重要なことだと思います.オレの場合はペンタサ処方限界量,ペンタサ注腸隔日で2週間程度で寛解に近い状態に移行できました.なお,この期間は治療に全力投球だったので,ほとんど寝てたし,食べ物も極力食べず,お粥と野菜ジュースとポカリとサプリメントで生きてました.腸に刺激を与えなければどうということはないので,絶食は寛解への近道であると思います.ただし,栄養バランスがメチャクチャになるので,サプリメント等で補う必要があります.まぁ,人間なんて数日くらいは完全絶食しても死にませんよ.絶食マジオススメ.

ちなみに,脱毛がペンタサの副作用として指摘されることが2ch等でままあります.オレも最初はペンタサの副作用を真っ先に疑いましたが,医薬品情報にある通り,ペンタサの副作用としての脱毛は0.1%未満だと思います.しかし一方で,UC患者が脱毛を訴える率は非常に高いのは事実であると思います.これは副作用ではなく,UCに起因する栄養摂取障害に起因するものであると思います.ぶっちゃけ,ペンタサ処方限界量でやってるときは活動期真っ盛りで,大腸君お亡くなり状態で栄養摂取がまま成らない状態であることは間違いないわけで,単に栄養不足で毛根が弱って抜けてるだけだと思います.なので,UCにおける脱毛に対する最大の努力は,さっさと寛解期に移行して,モリモリ食べて栄養を補給するに限ると思います.そんな最近においては,脱毛もほとんど気にならなくなってきました.血液検査の数値上はまだ栄養十分ではないようですが.

まとめ:
活動期から一刻も早く寛解期に移行し,寛解期を長期間安定的に維持することが基本です.寛解期であれば概ね何でも大丈夫です.ただし,上記の情報はあくまでオレという一個体のサンプルデータに過ぎませんので,他のUC患者でも同じとは限りません.参考程度に.

関連:
食事と炎症性腸疾患(IBD)発症リスクの関係: 潰瘍性大腸炎istのブログ
乳酸菌食品・乳酸菌の種類と機能_|アライブ!サプリメントカフェ
潰瘍性大腸炎対策Ver.0.92 - MSTN
草はみの潰瘍性大腸炎・クローン病最新情報 : 脂肪酸の摂取内容の違いで潰瘍性大腸炎の発症リスク上下

プロフィール

e-m@il @ddress