科目等履修生について

|
Clip to Evernote 科目等履修生について

今回は科目等履修生によって,不足単位を補い,教員免許を取得する場合について述べる.必要とする人だけが読めばいいと思う.科目等履修に関する情報が,ネット上に少なすぎる.オレが身を挺して試してきたから,このエントリを読んで,それを目指す人は,プロセスや結果をネット上に公開することを強く期待する.

最初にやるべきこと
それは卒業大学に連絡し,基礎資格及び単位取得証明書を手に入れなくてはならない.これを手に入れないと,何の単位が足りないのかがわからない.真っ先に入手しなくてはならない.次に連絡すべきは各都道府県の教育委員会だ.ご存じの通り,教員免許の発行を受ける教育委員会に訊かないと何の意味もない.というのも,どうやら微妙に認定制度が違うようだ.どこの大学に「これこれこれは可能か?」と尋ねても「各都道府県の教育委員会にご確認下さい」としか言われない.それはその通りで,大学はあくまで単位認定をするに過ぎず,教員免許状を与えるのは教育委員会で,結局の所,教員資格を認定するのは教育委員会になるので,認定されない単位を取得しても仕方がない.綿密に確認しておかないといけない.

科目等履修生と聴講生
色々な大学を調査する前に必要な知識として,科目等履修生と聴講生の違いを述べておく.聴講生と科目等履修生の最大の違いは,単位認定されるか否かである.聴講生は聴講が目的なので,単位認定はされない.対して,科目等履修生は単位認定される.なお,科目等履修生で124単位を履修したとしても,卒業資格は得られないので,注意されたい.卒業資格が必要な場合は,全科生で入学する必要があります.選科生でも卒業資格は付かないと思います.たぶん.

履修科目
次,何の単位を獲るかについて.教員免許を科目等履修生で取得する場合,在学中にある程度の単位を取得していたことが前提となる.1番注意したいのは,教育実習である.科目等履修生で教育実習を受講できない場合があるので,これを取得していない場合,大学選択の幅が大幅に狭まる.次に,体育,外国語コミュニケーション,情報機器の操作を取得していない場合も厄介だ.特に,情報機器の操作は新法になってからの話なので,旧法の人達,特に90年代以前に卒業した人は取得していない可能性が高く,面倒である.要注意.教科に関する科目を取得する場合,科目等履修生として入学する大学が,その教科に関する教員免許を認定している必要性がある.当然と言えば当然だが・・・.そして,1番の障害になるのは,出身校だ.資格取得を目的とした科目等履修生の場合,卒業生または在学生(大学院)しか受け入れないという場合がある.なお,後述するが,この出身校というのはかなりの意味を持ち,例えば卒業生の場合,受講料半額とか,審査手続き料無料とか,色々と恩恵を受けられる.

単位認定
科目等履修生の場合,ある単位をスポット的に履修するので,前期だけで取り終わることもある.しかし,セメスタ制を取っていない大学の場合,前期の科目であっても,単位認定は年1回で3月のみとか,有り得る.要確認だ.

学費
なんだかんだで,結構かかります.例を挙げると,検定料,出願料,登録料,選考料,受講料,入学金あたりだろうか.受講料は1単位いくらと決まっていて,調べた範囲では5000~35000円とブレが大きい.ただし,前述したように,卒業生割が効く場合もあるので,概ね1,2万円/1単位程度だと思う.もちろん,検定料や出願料,入学金などは1回だけなので,複数科目を履修しても額は変わらない.それから,検定料,出願料,登録料,入学金あたりの有効範囲を確認しておいた方がいい.例えば,有効期限は1年か半期ごとかとか,1度でも科目等履修生として在籍したことがあればokとか,異なるキャンパス間で有効かとか・・・.登録料は履修登録の度に必要だとか・・・.下調べは大変に重要です.とりあえず,1度電話するのが手っ取り早いです.授業の開講学期,開講曜日時間なども教えてもらえると思います.

出願期間
これもまちまちなので,要確認.少なくとも2月頭には動き始めないと手遅れになる可能性がある.調べた範囲で出願時期が1番早かったのは,2月中というのがあった.遅いところだと,4月になってからってのもある.出願期間を逃してしまうと,また1年後とかになるので,要注意である.

出願書類
出願するためには願書が必要である.願書は電話をすると送ってくれる.必要書類としては,指定の願書,卒業証明書または卒業見込証明書,成績証明書,場合によっては健康診断書等が必要となる.ほとんどの場合が,発行から3ヶ月以内という指定がつくので,卒業証明書をどのように手に入れるかは確認しておくべきである.それから,学費に対する保証人が必要になる場合もあるので,保証人にコンタクトをとること.

最後に
後は出願するのみという状態になったら,再度教育委員会に確認すること.○○大学を卒業し,基礎資格がどうで,不足単位はどうで,××大学の科目等履修生で不足単位の取得を目指しているが,これで教員免許状の認定を受けることができるか,ってことを必ず確認すること.後からダメでしたなんて,涙も涸れる.

プロフィール

e-m@il @ddress