このエントリーは6月頃に書こうと思い立って,今に至っています.最早,何が何やらになっています.過去のエントリに書かれている内容をベースに書き進めたいと思います.
私は思うのです.私学教育で最も重要なのは,愛校心を育てることであろうと.
同窓会の会費やら,寄付のお願いみたいなのがやってきますが,特に,寄付のお願いというのは,愛校心がなければ難しい.ましてや,オレの場合,母校と現在の勤務先は異なっているので,勤務先から寄付のお願いが来ても,今のところ,寄付をするつもりはない.だって,見返りがないし,愛校心もないし.それはそれは,オレ如きを雇って下さっているという意味では,寄付して然るべきだが,労使関係からすれば,寄付しないことも不自然ではない.そこに掛かってくるのは,愛校心であろう.「我が母校が危機だ.幾ばくかでも助力しなくては!」「母校で学ぶ学生のための投資」どれもこれもが愛校心の成せる業であると思う.
愛校心は素晴らしい力を持っていると思う.愛校心は私学建学の精神と通じるところがあると思う.その思想の元に,人が集うし,真剣に問題に取り組むし,少しでも良くしようと努力するし,何と言っても,過去を尊び今を未来へと繋げようとする.それは継続の力だし,改革では成し得ない保守だけが持つ壮大な力だと思う.
私学は国公立とは意味合いが大きく異なる.国公立大学では職人芸的にプロフェッショナルを育成する目的を第1に掲げても良いと思うが,私学はその性格上,全ての大学がそのような目標を立てることは難しい.しかしながら,全ての私学に共通し,達成しなくてはならない目標が「愛校心を育てること」だと思う.
だから,某大学のように現代文明論という思想科目を必修科目にしているのは至極正しいことだと思う.まぁ,今はただ単純に過去の流れを引き継いでやっているだけなのかもしれませんが.目的を理解して思想教育をしているとは思えない節がありすぎて,心配で心配なりません.出身学科はあっという間に消滅しましたが,母校自体が無くなるのはいやなので.どげんかせんといかんと思う.
まとめ:
私学は勉強を教えているだけでは学校経営ができない.そこには卒業生や父母の理解が必要であり,それは愛校心の成せる業であると思う.私学ならば,その建学の精神を以て,愛校心を育てることに注力しても良いのではないだろうか.