建学の精神~東海大学編

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どの私立大学にも建学の精神というものがあると思います.各大学とも,素晴らしい言葉が掲げられていると思います.その素晴らしい言葉を順番に紹介していこうかなと思い立ちましたので,深いい話を述べる引用のために,東海大学の建学の精神を紹介しようと思います.

若き日に 汝の思想を培え
若き日に 汝の体躯を養え
若き日に 汝の智能を磨け
若き日に 汝の希望を星につなげ

建学の精神 | 大学概要 | 東海大学

これの何が素晴らしいかといえば,その順番であると言えます.まず初めに書かれているのは「智能」ではなく「思想」です.最高学府の大学としての役割を考えるとき,「智能を磨く」ことが最重要に思われる中,「思想を培え」と説いています.まず思想ありきであると言えます.では,どうして思想が1番初めに書かれているのでしょうか.

逓信省時代に松前重義は、新しい通信技術の開発に従事するなかで「人生いかに生きるべきか」について思い悩み、内村鑑三(1861~1930)が主宰する聖書研究会や講演会などに通いました。(中略)

そこにおいて松前は、内村の思想と人類の救済を説く情熱的な訴えに深く感銘しました。また、そのなかで松前は、プロシアとの戦争に敗れ、疲弊した国を教育によって再興させた近代デンマークの歩みを知ります。とくに、その精神的支柱となったN.F.S.グルントヴィ(1783~1872)が提唱する国民高等学校(フォルクホイスコーレ、国民大学とも訳す)の姿を知り、そこに教育の理想の姿を見出します。

「生きた言葉による学校」「民衆のための大学」といわれた国民高等学校の教育は、教師と学生が生活を共にし、自由に社会を論じ、哲学を語り合う活気に満ちた学校でした。(中略)学校とは 「歴史観、人生観、使命感を把握せしめ、以て個々の完成に努力することにある」べきだということでした。(中略)松前は「国づくりの基本は教育にあり、教育を基盤として平和国家日本を築こう」 と決意しました。

(中略)

(中略)1936年に東京・武蔵野に望星学塾を開設したのです。そこでは、デンマークの国民高等学校の教育を範としながら、対話を重視し、ものの見方・考え方を養い、身体を鍛え、人生に情熱と生き甲斐を与える教育をめざすもので、聖書の研究を中心として日本や世界の将来を論じ合う、規模は小さくとも理想は大きく、活気ある学習の場でした。この塾が今日の学校法人東海大学の母体となったのです。

松前重義と建学の精神 | 建学の精神 | 大学概要 | 東海大学

つまり,人生の根底に存在する思想を培うことこそが,教育のあるべき姿であり,それが豊かな人生,ひいては国づくりの基盤となると考えたからであると言えるでしょう.

では,これを私に当てはめるとどうなるでしょうか?まず「思想」です.大学教員は研究職だと一般的に認識される中,教育者としての思想を持って,日々苦悩しています.「体躯」はどうでしょう.最近は天候不順で怠け気味ですが,ジョギングに出かけますし,基本的に歩くのは大好きですし,ネタ発表のために富士山を登っちゃうし,スキー好きだし・・・.それなりに体躯は養われていると思います.「智能」は日々磨いております.磨いていますが,なかなか光りません.酸化が激しいようです.還元剤が必要そうです.「希望を星に」繋げられたでしょうか.教育者として大学教員になるという「希望」は叶っていると思います.認められているかどうかは別問題ですが.

という感じで,この後も私立大学の建学の精神を紹介していきたいと思います.自薦他薦がありましたら,どしどしとどうぞ.

コメント(1)

東海大学の精神は、本当に良いと思います^^

僕自身も、他の大学の建学の理念や精神がすごく気になって調べようとしましたが、手が回らず、まだ何もできていません。。
ですので、このシリーズすごく楽しみにさせていただきます^^

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